札幌 聖地・厚別でホーム25年ぶり川崎撃破!後半ロスタイム12分に小柏が決勝弾
■札幌4-3川崎(1日、札幌厚別公園競技場)
伝説の勝利再現だ! リーグ11位の北海道コンサドーレ札幌は1日、ホームで2位の川崎と激しいシーソーゲームを繰り広げ、4―3で逆転勝利した。後半ロスタイム12分にFW小柏剛(24)が値千金の決勝弾を沈めて決着。1997年5月25日に同じ相手、同じスコアで勝った伝説の逆転勝利以来、今季最後の〝聖地・厚別〟で25年ぶりに川崎から勝利した。順位は変わらず11位だが、勝ち点は38まで積み上げ、残留争いから抜け出す大きな1勝となった。
先制点献上も直後にMFルーカス同点弾
劇的逆転勝利! やはり厚別は〝聖地〟だった。札幌は昨年、一昨年のリーグ王者で、現在2位につける常勝軍団・川崎から2020年11月3日以来、さらにホームではJFL時代の1997年5月25日に同競技場で行われた伝説の逆転勝利以来の勝利を収めた。
札幌はホームで2連勝後、前節は敵地で首位・横浜Mと引き分け、勢いに乗っていた。前半30分にPKで先制点を献上したが、直後の33分にMFルーカスがエリア内のこぼれ球に反応。うまくさばき、同点弾を決めた。
さらに同40分、ボールを持ち込んだルーカスがエリア内で倒されPK獲得。キッカーのFW興梠は落ち着いて相手GKの逆をつき、左ゴールネットを揺らし勝ち越しに成功。2―1で前半を折り返したが、後半は川崎の猛攻が待っていた。同15分に同点とされ、同24分には〝札幌キラー〟のFW小林に通算12点目となる逆転ゴールを許した。
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スタジアムに落胆ムードは漂ったが、ここからが強かった。同38分、MF青木が敵陣左から右へサイドチェンジ。受け取ったルーカスがエリア内へクロスを入れ、FWシャビエルが頭で合わせて再び同点に追いついた。
そして試合終了間際の残りラスト1分。ロングパスを敵陣中央で受けた途中出場のFW金健熙がエリア手前まで運び、スルーパス。抜け出した小柏が左足を振り抜き決勝弾を右ネットに突き刺した。小柏は「3―3になったときに『もう1点いけるな』と思った。何回かチャンスで決められなかった場面があったので、最後に決められて良かった」と値千金の今季2得点目を喜んだ。
10位名古屋とは1差、9位浦和とは2差 1桁順位射程圏
この1勝で勝ち点38。順位は11位のままだが、10位・名古屋との勝ち点差は「1」。9位・浦和との勝ち点差は「2」と、残留どころかいよいよ1桁順位も見えてきた。
次節は勝ち点7差でプレーオフ圏の16位に沈む福岡が相手だ。勝てばJ1残留が確定する一戦。ここ4戦、3勝1分けの勢いをそのままに、しっかりと準備を進める。
◆25年前、厚別伝説の逆転勝利 JFL時代の1997年5月25日、札幌厚別公園競技場で行われた川崎戦。1―3で迎えた後半44分にFWバルデスが2得点を決めて延長戦に突入。同後半7分にまたもバルデスがハットトリックとなるVゴールを決め、4―3の大逆転勝利を収めた。サポーターの間では伝説の逆転勝利と語り継がれたが、Jリーグ昇格以降はホームで川崎に勝利することができていなかった。