《2022新庄式を解く②》北山で始まり北山で終わった投手陣
開幕投手から最終戦抑えまで
新庄監督の就任1年目は北山で始まり、北山で終わった。昨季までリリーフ陣を支えてきた宮西、堀が本調子でない中、チーム最多の55試合に登板したのもドラフト8位ルーキーだった。開幕投手を務め、プロ1年目を1軍で完走。シーズン序盤には抑えのポジションも担い、3勝5敗、16ホールド、9セーブ、防御率3.51の成績を残した。
指揮官は後半戦からコーチ陣に原則一任していた継投を自ら決め、リリーフ投手の適性を見極めてきた。ルーキー右腕も勝ち試合からビハインドまでさまざまな場面で登板。大変だったシーズンだが、北山は「僕ほどいろんなポジションで投げた選手はいないと思う。なかなか経験できないことをさせてもらって、恵まれていた」と感謝の言葉を口にする。
BIGBOSSに感謝「1年間継続して頑張ったおかげ」
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毎日のようにブルペンで肩をつくり、発見もあったという。「中継ぎは毎日投げられるので、日々の体調の変化やピッチングの変化が分かった」。自らのコンディションを把握し、新庄監督の助言でノーワインドアップ投法にも挑戦した。
2日の西武とのシーズン最終戦(ベルーナドーム)では、2点リードの九回を託された。3者凡退で締めくくり、今季9セーブ目をマーク。〝BIGBOSS〟から最後のメッセージともとれる起用に「最初に投げられたことも、最後を締められたのも、1年間継続して頑張ったおかげだと思う」と喜びをかみしめた。
昨年12月の新入団会見で、新庄監督は「ドラフト1位も6位も8位も一緒」と話した。「僕のことも1人の戦力として見てくれる」と感銘を受けたドラフト8位右腕にとって、来季につながる貴重な経験を積んだ1年となっただろう。