来季はオレが4番・三塁だ!野村「自分のグラブ持ってない人には…」ライバル・清宮に宣戦布告
本塁打より打率重視、お手本は首位打者・松本剛
新球場の主役は譲らない! 日本ハムの野村佑希内野手(22)が5日、千葉・鎌ケ谷で秋季練習を行い、来季の「4番・三塁」奪取を誓った。現在は、本塁打より打率を重視した打撃を模索中。今季、首位打者を獲得した松本剛外野手(29)を手本とし、「最多安打」のタイトルを目標に掲げた。守備では一塁での起用も増えたが、狙いはあくまでも三塁のレギュラー。猛特訓を積み、新庄剛志監督(50)からの信頼を勝ち取りにいく。
「4番・三塁」を、不動の定位置にする。来季の新球場開業を前に、野村は決意を固めていた。4番は以前から公言し続けている目標。今季は日替わり打線の中でさまざまな打順を経験したが、「ブレずに4番を目指していきたい。ボスの考えは分からないですけど、1番信頼がある人(が入る打順)だと思うので」と力を込めた。
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ポジションは監督に決定権も「サードで頑張りたい。アピールして勝ち取る」
本塁打増を狙って臨んだ今季だったが、93試合の出場で昨季から1本減の6本塁打に終わった。序盤は長打こそ増えたが、それに伴って三振も増加。西武・山川、ロッテ・山口ら右のホームラン打者と比較し「自分とはタイプ、打球のレベルが違う」と痛感した。
来季は打率を重視し、最多安打のタイトルを目指す。「その方が自分に合っている。四球が少ないので、そういうの(安打数)で勝負できるような選手になれれば。本塁打は捨てたくないが、もう5年目。まずはレギュラーで出ることが先。長所を把握して、一本軸をつくりたい」と、路線変更を決断した。
確率を追い求める上で、最高の〝先生〟がチームにいる。打率.347で首位打者に輝いた松本剛だ。1月には伊江島でともに自主トレを行い、シーズン中も助言を受けてきた。「目の前で見ていて、すごいお手本。剛さんも長打を捨てるじゃないですけど、振り切った結果ああいう打率が残った。そこを見極めるのも、この世界で生きていく上で大事」。今後も「いろいろ話を聞いて、勉強しながら練習したい」と先輩から打率向上の極意を吸収するつもりだ。
三塁手にも、こだわる。今季は一塁でも19試合に出場し、新庄監督は捕手での起用を示唆したこともあった。ポジションは「監督が決めること」と前置きしつつ「サードで頑張りたい。何とかアピールして勝ち取りたい」。10月前半は宮崎で行われるフェニックスリーグに帯同せず、鎌ケ谷で守備に磨きをかける。
来季、新庄監督は本気で日本一を目指すと宣言している。野村にとっても、勝負の5年目。新球場の「4番・三塁」にどっしりと座り、チームを歓喜へと導いてみせる。
三塁手争いに火花
今季、本職は三塁手の野村が一塁で起用され、逆に一塁手の清宮が三塁に入る機会が増えた。三塁の定位置奪取を目指す野村にとって、1学年先輩の存在はライバルになり得るが、負ける気はない。「あの人、まだ僕の(三塁用)グラブを使っているので。自分のグラブを持っていない人には負けないです。まずはしっかり自分のグラブつくってから」と、冗談交じりに〝勝利宣言〟した。
普段から、揃って守備練習をする機会が多い二人。この日の鎌ケ谷でも、互いに刺激し合いながら汗を流した。新球場の三塁を守るのは野村か、清宮か、それとも他の選手か。来季へ向けた熾烈(しれつ)なレギュラー争いが、すでに始まっている。