万波 62発ジャッジ目標「あれだけのホームラン、やっぱ打ちたい」
打って守れる右打ちの外野手「打席で崩されることがない」
北のジャッジになる―。日本ハムの万波中正外野手(22)が7日、千葉・鎌ケ谷で秋季練習を行い、今季メジャーで62本塁打を放ったアーロン・ジャッジ外野手(30、ヤンキース)への憧れを口にした。右打ちで外野を守り、三振は多いがパワフルな打撃が持ち味と共通点も多い。世界トップレベルの投手からアーチを量産する姿は、究極の理想像。現時点でのレベルの差は認識しつつ、一歩でも近づこうと試行錯誤を続けている。
憧れのジャッジを語る目は、野球少年のようにキラキラと輝いていた。今季、ヤンキースの大砲はアメリカン・リーグ新記録の62本塁打をマーク。万波はシーズン中も常に動画をチェックし、記念の一発は何回も見直した。
「やばいなぁって、ずっと見ていました。やっぱり、そういうふうに(なりたい)。あれだけのホームラン、やっぱ打ちたいなと思います」
打率上昇でアーチ量産へ「2割6分」ノルマ
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ジャッジは201センチ、128キロと大柄ながら、外野守備にも定評がある。17年にはリーグワーストの208三振を喫したが、同時に本塁打王のタイトルも獲得。今季は惜しくも三冠王を逃したが、本塁打、打点、出塁率などでリーグトップと圧巻の成績を残した。似た特徴を持つ高卒4年目のホープにとって、まさに最高の目標だ。
万波はジャッジのすごさを「打席で極端に崩されることがない。凡退にしても、ヒットにするにしても、同じような形で打っている。自分の間合いまで、しっかり呼び込めているんだと思う。そこが一番」と分析する。
自身は今季100試合に出場し、キャリアハイの14本塁打を放ったが、打席でフォームを崩され、三振する場面も目立った。打率は.203と、確実性が課題だ。
スーパースターに少しでも近づくため、まずは打率アップに照準を絞る。「打率が伸びないと来年以降、試合に出るのも難しい」と来季のノルマを「2割5、6分」に設定。札幌ドームより狭い新球場をイメージし「芯に当たる確率さえ上がったら、ホームランと打点も自然と増えると思う。ちゃんとコンタクトできる確率を、もっともっと上げることが一番のテーマ」と力を込めた。
現在は鎌ケ谷で行われている秋季練習に参加し、連日バットを振り込んでいる。今後は10日から宮崎で開催されるフェニックス・リーグに参加予定だ。「唯一、試合の中で試せる期間。いろいろ気になることを思い切ってやってきたい」と意気込んだ。
192センチ、96キロの体につまったポテンシャルは球界でもトップクラス。充実の秋を過ごし〝北海道のジャッジ〟へと進化を遂げてみせる。