二刀流・上原が志願のフェニックスL参戦「打席に立ちたい」投打W規定到達の大谷から刺激
〝ダブル規定〟すごすぎる! 昨秋から投打二刀流に挑戦している日本ハムの上原健太投手(28)が今季メジャーで規定投球回と規定打席に到達した大谷翔平投手(28、エンゼルス)に感嘆の声を上げた。元チームメートの快挙に刺激を受けた左腕は8日、千葉・鎌ケ谷で秋季練習を実施。10日から宮崎で始まるフェニックス・リーグへの参加を首脳陣に直訴したことを明かした。登板予定はなく、野手として実戦を重ね、打撃力の向上を目指す。
投手で3勝も打者では交流戦5打席1安打のみ
1年間、本気で投打両面と向き合い、二刀流の難しさを痛感した。だからこそ上原は、世界最高峰の舞台で15勝&34本塁打をマークし、ダブル規定をクリアした大谷の偉業に圧倒された。
「試合数も多い中で、すんなり両方とも、あっさりいっちゃった。(自分は)片方を必死こいてやってもいかないのに、やばいなって思いました」
今季、投手としては25試合に登板し、計73回1/3を投げて3勝5敗1ホールドの防御率3.19。「規定投球回(143回)まで遠すぎるなってすごく思った」と振り返った。
二刀流の難しさ痛感も「僕から辞めることはない」
この記事は有料会員限定です。
登録すると続きをお読みいただけます。
野手としては大苦戦した。打者専門での出場はなく、交流戦で登板した際に5打席に立って1安打に終わった。投手として1軍の戦力になれば、必然的に2軍で打席に立つ機会も減る。1軍に帯同しながら継続的に打撃練習を行ってきたが、実戦で試すことができないジレンマがあった。
今秋が打撃力アップの絶好のチャンスだ。当初、若手中心のフェニックス・リーグには参加しない予定だったが、首脳陣に「打席に立ちたいので、少しだけでも行かせてください」と志願。開幕日の10日から参戦することが決まった。登板はせず、野手に専念する。「とにかくボールに慣れること。あとは配球を読んでみたい」と意気込んだ。
来季の目標は、投手で規定投球回、野手では登板時以外に出場することだ。「まずは、どういう形でもいいので、一野手として出たい。両方やるっていう意味では、今年は(二刀流を)やっていないも同然なので。そこは、一人の野手として見てもらえるようなレベルまではいきたい」と力を込めた。
二刀流完成には、まだまだ時間が必要だ。それでも「僕から辞めることはない。球団から、もういいよと言われない限りはやる」と断言した。何度も悩み、考え抜いて決めた挑戦。どんなに険しい道だとしても、簡単に引き返すつもりはない。