先発・鈴木が変幻自在な〝千手観音投法〟で鷹狩り成功6回無安打「ぼくのペースですね」
■みやざきフェニックス・リーグ 日本ハム7-0ソフトバンク(11日、サンマリン)
打者が嫌がる投球術へ「毎球違うフォームで」
日本ハムの鈴木健矢投手(24)が11日、みやざきフェニックス・リーグのソフトバンク戦に先発し、6回無安打の快投を披露した。アンダースローにサイドスローを織り交ぜ、投球モーションにも緩急を付けて相手を料理。新庄剛志監督(50)発案の〝千手観音投法〟に磨きを掛けている。
変幻自在だった。アンダースローが基本の鈴木は、打者の虚を突くようにサイドスローを交ぜた。6回83球を投げ、安打は許さなかった。意図した通り、凡打の山を築き「ああなってくると僕のペースですね」としてやったりだ。
来季は「1年間先発で。開幕ローテに入りたい」
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直球、スライダー、カーブ、シンカーを操る。同じ変化球でも腕の振りが下と横でボールの軌道が変わる。さらに走者がいない場面で超高速クイックを繰り出すなど、投球モーションを工夫。打者が嫌がる投球術を突き詰めていて「パターンは数えたことないです。たぶん、毎球、違うフォームで投げている」と涼しい顔で言ってのけた。
もともとサイドスローのリリーフだったが、新庄監督の勧めでアンダースローに挑戦し、先発へ配置転換された。今季終盤は勝ち星もつかみ、希望は膨らんだ。千手観音投法は進化の途中。まだ改良の余地があり「上からもちょっと投げてみたい」と野望を口にした。
もう、次のステップは見えている。「1年間、先発で投げきる。開幕ローテに入りたい」。モデルチェンジを受け入れた3年目右腕は来季、チームに欠かせない戦力になる。