残り2戦 宮沢主将の舵取りに期待《河合CRCの竜の眼》
諦めない気持ちが生んだゴール
川崎戦(1日、4○3)は、札幌の長い歴史の中でも、なかなかない劇的な勝利であった。JFL時代の97年に延長Vゴールで逆転勝利した厚別での伝説の試合を塗り替えるのに値する試合になったのではないか。
サポーターも含め、みんなの諦めない気持ちが最後のゴールを生んだ。ロスタイム12分にスライディングでボールを奪ってつないだDF岡村、逆サイドを見ていたDF田中駿。DF中村のフリーランも効いていたし、ラストパスを出したFW金健熙もエリア内でもう一度もらう動きをしたから相手DFも迷った。要所要所で良いプレーがあったからこそ最後のFW小柏のゴールにつながった。今後もベストバウトのトップ5には必ず入ってくる試合になるだろう。
この記事は有料会員限定です。
登録すると続きをお読みいただけます。
福岡戦(8日、1●2)は前半に良い流れで試合を進めていただけに痛い敗戦だった。特に2点続けて失点した場面はやってはいけないところ。全試合に出場していたMF駒井が負傷退場し、リズムが悪くなったことは否めない。だが若い選手が多い中で、誰かが鼓舞して気持ちを切り替えていかなければならない。
浦和戦(12日、1△1)は完全アウェーだったが、前半からかなりアグレッシブで、攻守の切り替えも速かった。バイタルを固めてくる相手に対し、どういうアイデアで崩すのか、ひと工夫ほしいと感じていた中で、MFルーカスのゴールは見事だった。MF青木の相手を引きつけるドリブルも良かった。あれがあったからDF酒井はルーカスとの間合いを詰められなかったのではないか。最後にPKで追いつかれたことは不運だったが、攻めている時に2点目を取っていれば、という教訓になったことだろう。
この試合でMF宮沢主将が6戦ぶりに復帰した。やはりキャプテンがいるといないとでは大きな差が出る。残り2試合となったが、存在感を発揮してチームをコントロールし、勝利に導いてほしい。周りの動向は関係ない。勝てば自分たちの手で残留は決められる。
(コンサドーレ・リレーションズチーム・キャプテン)