日体大・矢沢と相思相愛! 日本ハム1位公表に「すごくうれしい」二刀流へ理想の環境
首都大学秋季リーグ・東海大戦で好投8回2失点
相思相愛だ! 日体大の二刀流左腕・矢沢宏太投手(22)が15日、ドラフト会議で1位指名することを公表した日本ハムに、好印象を抱いていることを明かした。プロ入り後も投打での活躍を目標に掲げる22歳。二刀流の先駆者・大谷翔平投手(28、エンゼルス)を育てた球団からの高評価に胸を高鳴らせた。この日は首都大学秋季リーグの東海大戦(神奈川・平塚)に先発登板し、8回3安打2失点と好投した。
走攻守&投で高評価のNo.1選手
投手として最速152キロを誇り、打者では俊足を武器に安打を量産する。日本ハムから〝ラブコール〟を受けた矢沢は「投手と野手、そのどっちも評価していただいて、とにかくすごくうれしく思います」と相好を崩した。
吉報は突然、届いた。チームの練習がオフだった11日、稲葉GMが「1位は日体大の矢沢選手でいきます」と明言した。「走攻守、投と各部門においてポテンシャルも高い。球団の方針であるNo.1、またオンリーワンである選手をぜひ獲得したい」と絶賛され、SNSのフォロワーは急増。周囲から多くの祝福を受けた。
大谷育てた実績 「最大限に生かしていけたら」
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日本ハムは大谷を育てた球団だ。今や〝世界の二刀流〟として、メジャーで大活躍中。投打で高みを目指す若武者にとって、理想的な育成環境が整っている。「もっともっと自分の可能性を広げていける。どっちもやった選手がいるからこそ、分かるものもあると思う。自分も(球団の経験を)最大限に生かしていけたら」と入団後の成長を思い描いた。
自らの意志が、たぐり寄せた縁でもある。当初、プロ入り後は「評価をしてもらっている方で」と、投打どちらかに絞る意向を示していた。しかし、本音は違った。日本ハムのスカウトと面談し、「どっちも、っていう可能性を、まだ求めてもいいんじゃないか」と二刀流継続を望む自分の気持ちを再確認した。球団は矢沢の挑戦心を高く評価し、1位指名を決断した。
「ドラ1」にふさわしいかどうかは、今後の結果で示す。指名を公表されてから初の実戦となった15日の東海大戦では、先発で8回を投げて3安打7奪三振の2失点。打席には立たなかったが、優勝争い真っただ中のチームを勝利に導いた。
山本アマスカウトグループ長「投打ともに、まだ伸びる」
視察に訪れた山本アマスカウトグループ長は「小柄ですけど、運動能力が素晴らしい。負けん気が強くて、投打ともにプロに入ってから、まだ伸びる選手だと思う」と改めてポテンシャルを高評価した。
もちろん、まだ入団が決まったわけではない。競合する球団が現れれば、運命はくじ引きに委ねられる。それでも「二刀流」というキーワードが、矢沢と日本ハムを結びつける可能性は十分にある。
■プロフィール
矢沢 宏太 (やざわ・こうた) 2000年8月2日生まれ。東京都出身。左投げ左打ち。藤嶺藤沢高(神奈川)では1年秋からエースナンバーを背負う。3年夏に南神奈川大会8強。日体大に進学し、首都大学リーグで投打二刀流として活躍。2年秋には打率.368をマークし、ベストナインを受賞。3年春には5試合に登板し、3勝2敗、防御率0.90を記録した。3年秋には投手部門でベストナインに選出された。173センチ、70キロ。