PK献上で引き分けた浦和戦 福森のハンド痛かった《平川弘のCool Eye》
劇的なクライマックスとなった天皇杯決勝。J2の甲府がJ1広島との激闘を制し、日本一を勝ち取った。PKを含め、こんな筋書きが本当にあるのか? というゲームであった。
甲府はJ2で下位の18位に沈んでいるが、札幌を含めJ1の5チームを連破し下克上を果たした。カテゴリーが上のチームと戦う時、基本的には堅守速攻がいつの時代でも有効。同じカテゴリーでは、また違う戦い方になり後手に回ってしまう。一発勝負ならではの番狂わせだが、J1チームの情けなさを指摘されても仕方ない。
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甲府は以前の札幌と同じく、J1とJ2を行き来するエレベーターチームである。だが、今回天皇杯を獲ったことで来季、ACLへ参戦することになった。ACLがいいか、J1がいいかと聞かれたら、J1の方がいいのだが、うらやましい限りだ。
ただ、ACLに参戦するには基準を満たしていないスタジアム問題や、選手の補強等が大きな課題で、財政規模の小さい甲府には手放しで喜べない。地方の弱小クラブでも、アジアへの道が開かれ戦えるというところを見せられるかどうか。ACLとJ1昇格を目指す2足のわらじは、想像以上に大変だと思う。
話をリーグ戦に戻すと、札幌は12日の浦和戦で、こちらも終盤にPKを取られ、1―1の引き分けに終わった。DF福森のハンドだが、天皇杯での甲府DF山本のものと比べると、少し残念なものだったと思う。ヘディングしにいったが空振り(?)して右手にボールが当たった。近距離だったとは言え、ちょっと後味の悪いファウルだった。