独特の軌道を描く１５０キロの剛球

　長身でサイドスロー。安西叶翔投手（１７）が繰り出す速球は１５０キロ。稀有（けう）な存在だ。それは本人も十分自覚している。「自分のような投手は（プロでも）あまりいないと思うので、自分の色を出していきたい」と意気込む。

　チームの印象について聞かれると、真っ先に指揮官を思い浮かべた。「新庄監督は明るく楽しい野球をする方なので、自分もついていけるように頑張りたい」と、はやる気持ちを抑えきれない。

　当然、結果へのこだわりも強い。将来的な目標は「シーズンを通して、けがなく投げて２桁勝利」だ。訪れたことのない北の大地にも好印象を持つ。そして新球場の開業はモチベーションの一つだ。「新しい球場もできるし、楽しみがたくさんある」と笑顔を見せた。

■プロフィール

　安西 叶翔 （あんざい・かなと） ２００４年１１月１３日、京都府出身。右投げ右打ち。最速１５０キロの速球を操る大型右腕。サイドスロー気味の腕の振りから放たれる剛球は、独特の軌道を描き、変化球も自在で制球力に秀でている。恵まれた体格で高校３年間で急成長。大化けの可能性を秘めている。１８６センチ、８６キロ。