黒田さんのような〝男気エース〟目指す 広島がドラ1右腕・斉藤に指名あいさつ
未来の黒田だ! 20日のプロ野球ドラフト会議で広島から1位指名された、苫中央高の最速151キロ右腕・斉藤優汰投手が21日、同校で広島・新井貴浩新監督(45)から指名あいさつを受けた。新指揮官からは、数年後のエース、さらには日の丸、そして最終的には元広島で活躍した黒田博樹投手(47)のような〝男気エース〟への成長を期待された。
新井新監督も大興奮「いずれはカープのエースに」
最大級の評価だ。新井監督は、自身初めて1位指名した〝金の卵〟の元へ早速あいさつに訪れた。「いまもいい体をしているけど、絶対にもっと体も大きくなる。馬力という点では、黒田さんと共通しますね」と、永久欠番にもなった広島のレジェンドの姿にダブらせた。
運命の日から一夜。知人などからの連絡は60件ほど。その夜は午前2時ころまで寝付けなかったという。学校正面で新井監督を出迎えた斉藤は「焦らなくていいと。いずれはカープのエースにと声をかけてもらった。体づくりからしっかりとやっていきたい」と、あらためて決意。新井監督からドラフト当日のIDカードを手渡されると「家宝にします」と、この日一番の笑みを浮かべた。
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黒田といえば、「男気」の愛称で知られる広島の元エース。1996年にドラフト2位で広島入り。2008年から13年までメジャーリーグのドジャース、ヤンキースでプレー。海外球団の高額オファーを蹴って、14年に古巣に戻ったことで「男気」との愛称で呼ばれるようになった、日米通算203勝を挙げた大エースだ。
憧れのレジェンドとの対面熱望「いろいろ聞きたい」
斉藤も昔から憧れていた投手だ。岩見沢日の出小6年の時、日本ハム対広島の日本シリーズをテレビで観戦。「ツーシームをはじめとした変化球の精度が高い。ツーシームを投げたくて練習したんですけど、全然うまく曲がらなくて」と、挑戦したが会得することはできなかった。今後、直接会う機会があれば「いろいろ聞きたい」と期待を寄せた。
「男気」だったら斉藤も負けていない。今夏の南北海道大会前、投手を含む2人が新型コロナでベンチを外れた。2回戦の2日後に合流予定だったため「2回勝って2人をベンチに入れたいのがチームの思い」と、不在の間、エースとして2戦連続完投勝利。「黒田さんは人情に厚い。自分もそういう風になれればいい」と、レジェンドの背中を追いかける。