次節はルヴァン杯初V広島戦 完成度増したチーム相手に残留決めろ《平川弘のCoolEye》
22日のルヴァン杯決勝では、広島がC大阪を下し初優勝を飾った。16日の天皇杯決勝でJ2甲府に下克上を許し苦汁を飲まされたが、何とか立て直した。気持ちの切り替えは簡単ではなかったと思う。おまけに、チームメートだったFW工藤(テゲバジャーロ宮崎)の急逝(21日)もあり、動揺は計り知れなかったと感じる。
広島はファイナル進出9回目で初のウイナーとなった。8回決勝まで行って、一度も優勝できなかったのも珍しい。広島は前身の東洋工業、マツダの時代からコツコツとプレーする真面目で誠実なチームだった。
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真面目であるがゆえ、瞬間的パワーが必要なトーナメント勝負では本領を発揮できなかったのかもしれない。ルヴァン杯も、決勝は一発勝負だが、それまでの道のりはホーム&アウェーの戦いで安定し、選手層の厚さがないとファイナルまでは進めない。特に若い選手が出てこないと、リーグ戦と並行したスケジュールを克服できない。23歳のFW満田やMF川村らの活躍は、その状況を克服させた象徴だったと思う。
札幌の次節の相手はその広島である。今、どこのチームも対戦を嫌がるのが、完成度を増した広島だ。その相手にJ1残留を決められるか。今季残り2試合で、まだ札幌は残留が確定していない。広島戦で引き分け以上なら残留が決まる。負けると13位以下のクラブの試合結果次第だが、最終戦までもつれる可能性がある。札幌の最終戦の相手は必死の清水なので、そういう状況は避けたい。