新庄監督御前で成長アピール!達が自己最長6回1失点 省エネ67球に「まだまだ余力あった」
■みやざきフェニックス・リーグ 日本ハム0-3阪神(27日、SOKKEN)
〝御前試合〟でアピール成功! 日本ハムの達孝太投手(18)が27日、みやざきフェニックス・リーグの阪神戦(SOKKEN)に先発し、プロ入り後では自己最長の6回を投げて4安打1失点に抑えた。新庄剛志監督(50)が視察に訪れる中、昨年のドラフト1位右腕がテンポの良いピッチングを披露。存在感を示した。
課題のカウントづくりも「初回の1点だけということに関しては良い収穫だった」
バックネット裏に陣取った新庄監督の目にも、成長ぶりがしっかり映ったはずだ。先発の達がリズム良くアウトを重ねて、自己最長の6回を投げきった。
登板後、指揮官が視察に訪れていたことを伝え聞いた右腕は「そうなんですか? 全然知らなかったです」とケロリ。「アピールすることも大事なんですけど、自分の課題をクリアすることが一番大事。6イニングを初めて投げて初回の1点だけということに関しては良い収穫だった」と、うなずいた。
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現在のテーマは「3球で1ボール2ストライクをつくって勝負をしにいく」。一回に先制を許したが、最少失点で切り抜けて流れに乗った。フォーク、スライダーといった変化球でカウントを取り、二回以降は阪神打線を散発3安打に封じた。
6回100球がめどだったというが「自分の想像以上に少ない球数でこられた」。6回で球数はわずか67球。ブルペンで30球〝おかわり〟し、「まだまだ全然、余力はあったので、良かったなと思います」と余裕たっぷりだった。
苦手な英語にも挑戦中「しゃべれると格好良くないですか」
スケール感たっぷりの18歳は、好奇心の旺盛さも魅力。「外国に行った時、1人でも話せる人がいれば、誰でも楽だと思う」と、助っ人右腕のガントには英語で話し掛けるようにしている。
高校時代は「英語が一番苦手」だったというが「しゃべれると格好良くないですか」とニンマリ。シーズン中にはポンセから助言を受けることもあり「自分が持っていない感覚をつかめたらいい」と貪欲だ。
みやざきフェニックス・リーグ最後の登板で好投。プロ2年目を迎える来季に向けて、大きな野望がある。昨年のドラフト会議で1位指名された時から、来年3月に開場する「エスコンフィールド北海道」の開幕投手を目標にしてきた。指揮官は大役を加藤に託すことを明かしているが、達の気持ちは変わっていない。
「まだまだ、頑張ります」。そう言い切った達の瞳は、気力にあふれていた。
9月にプロ初登板初先発 ピンチ抱えるも3回無失点
ルーキーイヤーの今季は1度、1軍のマウンドに登った。9月27日の楽天戦(札幌ドーム)でプロ初登板初先発。3回46球を投げ、1安打3四球の無失点と上々のピッチングを披露した。圧巻は一回。簡単に2死を取った後、3番の浅村と4番の島内を連続四球で歩かせ、一、二塁のピンチを迎えた。それでも、続く辰己を145キロ直球で押し込んで力のない中飛に打ち取った。二回2死二塁のピンチもしのぎ、失点を食い止めた。