札幌6年連続J1残留! バンディエラ・宮沢主将が決勝弾「またチームが強くなる」
■J1第33節 札幌2ー1広島(29日、エディオンスタジアム広島)
北海道コンサドーレ札幌が、2―1でリーグ3位の広島に勝利した。前半23分、FW興梠慎三(36)がJ1通算163得点目となる先制弾。同37分に同点に追い付かれたが、後半10分にMF宮沢裕樹主将(33)が勝ち越しゴールを叩き込んだ。終盤は広島の猛攻に耐えながらチーム全員が体を張って逃げ切りに成功。3試合ぶりに勝ち点3を獲得し、自力でJ1残留を決めた。
8戦ぶり先発で大仕事「自力で決められて良かった」
カクテル光線が降り注ぐ広島のピッチに、札幌の選手たちの歓喜が広がった。決勝点を決めた宮沢主将は「達成するまでちょっと足踏みしてしまったけど、最終節を待たずに自力で決められたことは良かった」と、残留を信じて駆けつけた約800人の札幌サポーターに勝利を届けた。
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右アキレス腱痛による離脱もあり、リーグ戦8試合ぶりの先発出場。見せ場は同点で迎えた後半10分に訪れた。左サイドのMFルーカスから低い弾道のサイドチェンジのパスをFWシャビエルがヘディングで折り返し、後方から走り込んだ宮沢が難しいバウンドをワントラップして冷静に右足で押し込んだ。「いい位置に入れて良かった。難しい局面は耐えることができたし、いいところで点数を取ることもできた」と笑みを浮かべた。
残留争い乗り越え「J1はやっぱり難しい」
ここ6年はJ1を舞台に戦ってきたが、宮沢はJ2時代の苦しい時を知っている数少ない選手だ。「J1はやっぱり難しいなって、今年思いました。ちょっとかみ合わなかったらこういう結果になる。やっぱ嫌ですね。下のドキドキ感を感じるのは。昔を思い出すので」と、人一倍責任を感じていた。自らの復帰弾で自力での残留も決めたが、「みんなが(残留争いを)乗り越えたことで、またチームが強くなる要素」と、苦難を乗り越えた先にある、チームの成長を何よりも喜んだ。
勝てば残留が決まる状況で2試合の足踏みもあったが、ようやくすっきりとした状況で札幌へ戻ることができる。今季最終節の清水戦に向けて札幌のバンディエラは「結果も内容も伴った試合を1年間の集大成として見せなければいけない。残留が決まって、最終戦でどれだけ素晴らしい試合を見せられるかが一番」。今季積み上げてきた札幌の攻撃的でタフなサッカーを、次は大勢のサポーターの前で体現する。