ファイターズ
《ハム番24時》11月10日
国頭のブルペンで北浦の球を受けたのが、山田バッテリーコーチだった。新庄監督も見守る中、ウイットに富んだトークで投手をノセていた。
「九回ノーアウト満塁、カウント3―1」。極限の状況を設定し、勝負の一球を意識させた。ボール球が許されない場面で、力強い真っすぐが少しだけ甘く入った。山田コーチの大声が響く。「よっしゃー、センター前、サヨナラ! でもようストライクを投げた!」
見ていたファンを笑わせつつ、逃げずに腕を振ってストライクを投げたことは褒めた。北浦は集中して115球を投げ「変な緊張感がありました。試されたのかな」と苦笑いも、充実感をうかがわせた。若手投手をやる気にさせる匠(たくみ)の技、さすがです。