新庄監督 超積極補強! オリ・斎藤綱と石川亮のトレード成立 今オフ早くも3度目
日本ハムが10日、石川亮捕手(27)とオリックス・斎藤綱記投手(25)のトレードが成立したと発表した。このオフ、第3弾のトレード。移籍の活発化を望む新庄剛志監督(50)の意思に沿って、球団は積極補強を断行している。国内フリーエージェント(FA)権の宣言選手として公示されたオリックスの伏見寅威捕手(32)も本格的に調査しており、攻めの姿勢で戦力を整備していく。
来季Vへ本気度伝わる攻めの姿勢
来季の優勝を公言している指揮官の考えに呼応し、フロントが果敢に動いている。渡辺、高浜と阪神・江越、斎藤友のトレードが成立したのは10月18日。今月2日には佐藤と西武・山田、そしてこの日、石川亮とオリックス・斎藤綱のトレードが発表された。
かつてないほどのスピード感で、交渉をまとめている。秋季キャンプ中の沖縄県国頭で石川亮について触れた新庄監督は「指導者に向いているタイプ。中嶋さんの下ではものすごく勉強になる。レギュラーを取る気持ちで臨むと思うけど、頭の片隅で指導者としてのインプットも入れながらやってもらえたら」とエールを送った。
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道産子左腕の覚醒に期待「何かを変えないと」
日本ハムに加わるのは、札幌出身で北照高から2014年ドラフト5位でオリックスに入団した斎藤綱。サイド気味の変則左腕だ。プロ通算58試合に登板し、1勝1敗、防御率6・13。今季は5試合の登板にとどまっていた。新庄監督は「どんどん(腕の位置を)下げていこうかな。結果が出ていないんでしょ? 何かを変えないといけないので」と、進化の手段としてフォーム改造を提案した。
リスクを承知でリリーフ陣強化
現状、捕手の層は薄く、石川亮が抜けると宇佐見、清水、梅林、古川裕、郡、田宮しかいない。こうしたリスクを背負ってでも、安定感を欠いたリリーフの強化は急務だった。
稲葉GMは斎藤綱について「スリークオーター気味で強い球を投げていますし、左打者は非常に嫌な感じがする」と評価。左の強打者キラーとして期待した。
かつてヤクルト、阪神などを率いた野村監督は「再生工場」の異名がつくほど、くすぶっていた選手の長所を引き出した。新庄監督はそんな恩師から薫陶を受け、トレードを遂行している。「(勝つために)どういう選手が足りないか。あとは化けるんじゃないかと。お互いに」。能力を生かし切れない選手を覚醒に導き、必要不可欠なピースにしていく。
FA戦線にも参入! オリ・伏見を本格調査
補強はトレードだけにとどまらない。新庄監督が予告していた通り、FA戦線参入が現実的になっている。ターゲットの一人は伏見。オリックス優勝の立役者の一人で、千歳市出身の道産子だ。稲葉GMは「いろんな可能性を含めて考えてはいますけど、まだまだこれから」と慎重に言葉を選んだが、経験や打力は魅力的で獲得に乗り出す可能性は高い。
また米メディアで、中日を退団したキューバ出身のアリエル・マルティネス捕手(26)の日本ハム入りが報じられた。稲葉GMは「全く決まっていないというか、びっくりしました」と驚きを口にしながら、「どんな選手かという話にはなっています」と関心を持っていることは認めた。今季は82試合に出場し、打率.276、8本塁打、24打点。捕手登録だが、一塁や外野も守れる。右の強打者タイプで、補強ポイントと合致する。