大海が豪州相手に1回完全 札幌ドーム〝ラストゲーム〟に「感慨深い」 日本代表強化試合
■日本代表強化試合 日本9ー0オーストラリア(10日、札幌ドーム)
野球日本代表「侍ジャパン」に選出されている日本ハムの伊藤大海投手(25)が10日、オーストラリア戦に七回から3番手で登板。1回をパーフェクトに抑え、札幌ドームでの〝ラストゲーム〟を彩った。
鹿部町出身の道産子右腕にとって、地元凱旋登板。日の丸ユニホームに身を包み、さまざまな思いを巡らせながら慣れ親しんだマウンドに立った。
「感慨深いところもありましたし、いろんなことを思い出しながら。すごく初々しい、フレッシュな気持ちでマウンドに上がれました。捕手も甲斐さんで『久しぶりだな』と言われて、思い切りいけるなというのはありました」
前回登板はWBC球の制球苦しみ悔い「きょうは気にせず、気持ちで投げ切れた」
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前回登板の悔しさを晴らした。6日の巨人戦では延長タイブレークを想定した練習で登板したものの2失点。WBC球の制球に苦しみ、本来の力を発揮できなかった。
「他の投手に比べて、すごいボールも変化球もない。きょうはボールのこととか気にせず、自分の良さをもう一度見直して、気持ちで投げ切れた」。時折、雄たけびを上げながら、無我夢中で腕を振った。
ソフト・石川、DeNA・今永らと意見交換も
ボールへの対応について、他の投手の投球を見て勉強した。「相変わらず人見知りなので。自分からは行っていない」と照れたが、投手陣は年長者の石川(ソフトバンク)、今永(DeNA)を中心に意見交換会を行った。メジャー仕様のロジンバッグなどについて話をするうちに、ある結論に達したという。
「気にしないのが一番と、ここにきて思った。いつも通り仕上げて、いつも通り体重移動をする。投げることに重きを置いて、ボールが抜けるか抜けないか考えずに、しっかり最後まで(力を)伝えきることを目指してやっています」
昨夏の東京五輪に続いて日本代表メンバーに選出された。来年3月のWBCを見据えた強化試合を戦い、貴重な経験を積んだ。「どんな形であれ、トップチームで戦いたいという気持ちは人一倍ある。そこに向かって、オフシーズンに取り組んで、成長した姿でプレーできるように頑張りたいです」。さらなるレベルアップを図り、世界一奪還を目指す侍ジャパンの欠かせないピースになる。