新庄監督指導で剛速球連発! 育成・松本遼にスーパークイック指令
2023年ブレーク候補だ! 日本ハムの新庄剛志監督(50)が12日、沖縄・国頭の秋季キャンプでブルペン入りした高卒2年目の松本遼大投手(20)を絶賛した。最速151キロの育成右腕に、指揮官は「スーパークイック投法」を指示するなど、捕手の後ろから熱視線を送り続けた。意気に感じた松本遼は期待に応えるように、剛速球を連発。ここぞとばかりに、支配下昇格を猛アピールした。
支配下昇格へのアピールに
国頭のブルペンに心地よいミット音が響くたび、新庄監督は笑顔で手を叩き、何度もうなずいた。視線は、中央で投げる松本遼にくぎ付けだ。
投球練習の序盤は黙って球筋をチェックしていたが、未完の大器を目の前に、声をかけずにはいられなかった。途中で「スーパークイックで投げて」と指示を出すと、直後から球威が急上昇。「これで初球にストライクを投げたら、バッターは150%振らない。すぐにできるってことは器用だね」と称賛した。
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1軍のマウンドで投げさせるイメージを、すでに持っているようだった。スーパークイックの後には、通常よりもゆったりとしたフォームにも挑戦させ「もっとゆっくり投げられれば、前のクイックが生きてくる」とアドバイス。変化球もチェックし「このカーブは手が出ない。面白い、面白い」と満足げだった。
他の首脳陣も絶賛だ。新任の建山投手コーチは「この球を続けたら(背番号)2桁だ」と指にかかった力強い直球に太鼓判。山田バッテリーコーチ、加藤投手コーチからも熱い視線が送られた。
まだ2軍でしか投げられない育成右腕にとって、この日は千載一遇のアピールチャンス。岩手・花巻東高時代を含めても自己最多となる132球を熱投した。クイックのスピードについて指揮官から「限界?」と聞かれた際には、「もっといけます」と即答。闘志を燃やし、高いレベルの要求に必死に食らいついた。
「自分のリリースに合っている」
充実のブルペンを振り返り「スーパークイックは今までのクイックより球が強くなって、質が上がった。自分のリリースに合っている。緊張しましたけど、(新庄監督が)自分の知らない部分を引き出してくれた」と感謝した。
今後の目標は当然、支配下昇格と1軍定着。2年間、鎌ケ谷で地道に腕を磨いてきた松本遼が来季、指揮官を優勝に導く秘密兵器になる。