MFスパチョーク完全移籍発表も古巣・ブリーラムに大敗 札幌若手主体でミス絡み大量失点
■2022Jリーグアジアチャレンジ 北海道コンサドーレ札幌2-5ブリーラム(タイ1部)
2022Jリーグアジアチャレンジに参加している北海道コンサドーレ札幌は12日、タイ1部リーグ首位のブリーラム・ユナイテッドFCとチャーンアリーナで対戦した。今年6月に同クラブから期限付き移籍で加入した〝タイの至宝〟MFスパチョーク(24)が3トップの左シャドーで先発。ボールを持つと、敵チームにもかかわらず、スタンドからは地元の英雄に大きな歓声が飛んだ。試合はリーグ戦出場経験が少ない若手主体で挑んだ札幌がミスから失点を重ねるなど、2―5で敗れた。15日にはMFチャナティップ(29)が所属する川崎と対戦する。
凱旋試合でフル出場「みんなに会えて良かった」
試合開始時刻に合わせて完全移籍することが発表されたスパチョークが、母国での凱旋試合で90分間フル出場した。得点こそ奪えなかったが「ホームに戻れて非常にうれしいですし、みんなに会えて良かったんじゃないかと思います」と、笑みを浮かべた。
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札幌の「チェック」(スパチョークの愛称)が故郷・タイのピッチで躍動した。前半9分までに2点を先制されたが、同14分、MFルーカスからの鋭い前線へのパスを受けたスパチョークがエリア手前の中央へ右足のアウトサイドでラストパス。ゴールを決めたFW小柏をお膳立てした。これで反撃ムードが一気に高まると、同16分に、右サイド深くに進入したDF西野の折り返しに、ゴール正面やや左にいたルーカスがシュート。一度は弾かれたが、最後はこぼれ球に詰めたFW藤村が右足を振り抜き、試合を振り出しに戻して前半を折り返した。
ゴール前で存在感 弟・スパナットとの兄弟対決も実現
後半17分、ブリーラムは横浜Fマリノスでも活躍したDFティーラトンと、スパチョークの弟・FWスパナットをピッチに送り、兄弟対決が実現した。スパチョークも同35分にMF田中宏からのパスを受け、相手GKと1対1の決定機を迎えるなど、何度もゴール前でチャンスに絡み、確かな存在感を示した。試合後「たくさんサポーターが入ってこられて感謝しているし、これからも応援よろしくお願いします」。試合後は古巣の選手と肩を組み、スタンドの地元ファンと一緒に余韻に浸った。
▽札幌の先発メンバー GKは中野小次郎、3バックは左からDF中村桐耶、MF井川空、DF西野奨太、ダブルボランチは左にMF荒野拓馬、右にFW藤村怜、両ウイングバックは左がMFルーカス、右がMF田中宏武、3トップの真ん中にFWドウグラス、シャドー左にMFスパチョーク、右にFW小柏剛。