上沢「ドライブライン」と個人契約 来季こそ180イニング達成だ
米国の練習施設、大谷や千賀も活用
日本ハムの上沢直之投手(28)が、勝負の来シーズンに向け〝投球改革〟を推し進めている。米国の練習施設「ドライブライン・ベースボール」のピッチングコーディネーターと個人で契約。パーソナルトレーナーをつけるなど惜しまず自己投資し、来季こそは目標の「シーズン180イニング」をクリアする。
最下位から日本一を目指す来季に向けて、上沢は動き始めている。このオフから自費で、投球を分析する専門家と契約。「今年うまくいかなかったのもありますし、このままだと来年思うようなシーズンを送れない。変化というか、ここから壁を乗り越えて、もう一つ上のレベルに行くために専門家の力を借りるのもいい」。さらなるレベルアップを目指し、新たな試みにチャレンジしている。
「ドライブライン」は、メジャーで活躍するエンゼルス・大谷らも活用している米国のトレーニング施設。選手個々のデータを収集することで知られ、上沢は「(ソフトバンク)千賀さんとかずっとやっていると思います。球速を上げるために頼むというよりは、投球時の悪い動きを分析してもらいたい」と興味を持っていたという。
スライダーを斜めから、より横に大きく曲がるように
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10月上旬から自主練習期間に突入し、動作解析などをスタート。ボールの回転数、球種ごとのデータを分析し「スライダーの曲がり方が良くないと言われた。どちらかといえば、斜め気味に曲がっているので、より横に大きく曲がるように投げ方を試行錯誤しています」。武器の一つであるスライダーの改良に乗り出している。
専属のパーソナルトレーナーも検討
技術面以外も見直していく。「1年間健康な体で、なるべく良い状態をキープしていきたい」と専属のパーソナルトレーナーをつけることも検討。「初動負荷を始めようかな。強く、しなやかにしたいので。新しい刺激が必要かな」。現役時代にイチロー氏が取り組んだトレーニングを導入し、強い体をつくり上げていくつもりだ。
今季は右足骨折で約1カ月の離脱を強いられながら、8勝を挙げて規定投球回に到達。プロ12年目を迎える来季に向けて、「1年間しっかり投げ続ける体が大事。180イニングを目指してやっていきたい」と意気込む。
例年以上に長いオフシーズンを有効活用。さらなるパワーアップへ、エースは歩みを止めない。