《平川弘のCool Eye》W杯スペイン戦 ハイプレスで勝機見いだせ
カタールW杯では、日本代表が23日の初戦で優勝候補のドイツを相手に2―1で逆転勝ちし、世界を驚かせた。前日にサウジアラビアがアルゼンチンを撃破したこともあり、「日本も?」という期待はあったが、まさか勝ち点3をゲットするとは思わなかった。
FW前田を1トップに据えてハイプレスをかける戦い方で挑んだ日本だったが、守備がはまらずに空回り。オフサイドで取り消されたショートカウンターからの前田の幻弾。あれが日本の狙いだった。世界の強豪を打ち破るには、高い位置からのプレスで相手を自由にさせないことが最低条件である。
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ドイツ戦の歓喜を引きずったまま臨んだ第2戦の27日コスタリカ戦。選手は森保監督から「気持ちを切り替えろ」と口酸っぱく言われていたと思うが、0―1の敗戦。私たちサポーターには、スペインに0―7と大敗した相手を軽視する雰囲気が少なからずあった。
たぶん、ポゼッションできるだろうと。トップにFW上田を使ったが、相手のスローペースに合わせるだけで、前半の時間をドブに捨てた。その結果、スペイン戦(12月2日)を非常に難しい状況で戦わなければならなくなった。
引き分けではどうなるか分からない。勝つしかない状況だ。初戦は世界を驚かせたが、日本の本当の力が試されるゲームとなる。スペインのボール回しは秀逸だが、前からハイプレスをかけて積極的に戦うゲームをしないと勝機はないと思う。