吉田輝星 2000万円でサインも「ご褒美を買う余裕はない」 倍増分は球速増へ自己投資
大幅増に「テンション上がって(金額)忘れちゃいました」
日本ハム・吉田輝星投手(21)が30日、札幌市内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、1030万円増の年俸2000万円(推定)でサインした。大幅アップを勝ち取り、「来年の球速に投資したいですね」。球速向上を図り、来季は先発ローテーション定着を目指す。
ベージュのスーツに身を包んだ吉田から、思わず笑みがこぼれた。「テンションが上がって、(金額を)忘れちゃいました」とニンマリ。プロ4年目の今季は、自己最多51試合登板を果たすなど飛躍の年となり「ずっと1軍で戦えたことが1番大きかった」と満足げに振り返った。
「ドライブライン」の道具一式を購入予定
増額分は「ご褒美を買う余裕はない」と自己投資する。「ドライブラインの道具を一式揃えようかなと。来年、球を速くしたいので、それをご褒美にしたい。10万円ぐらいで結構高かった」。球速アップに定評がある米国練習施設「ドライブライン・ベースボール」で使用する、重さの違う数種類のボールを自費購入。メジャーリーガー御用達のトレーニング法に取り組む。
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狙いは明確だ。今季の平均球速は140キロ台だったが「150をポンポン投げられるくらいになりたい。先発でもリリーフでも、150というのは基準になってくると思う」。160キロ級を投げる速球派が多い、日本一のオリックス投手陣を引き合いに出し、「来年はホームラン球場になっちゃうので、球速は絶対必要」と表情を引き締めた。
肉体改造にも着手する。筋肉量を増やし、体脂肪を減らすため、タンパク質を中心とした食事にシフト。「球速を速くするためには筋量も必要だとアナリストとも話した」と、目標の体脂肪率を10%前後に設定。「(現在の数値は)書かれるので言いません。10%前後になったら教えます」と、ちゃめっ気たっぷりに笑った。
憧れの則本から直球の生かし方学ぶ
来年1月には、憧れの則本(楽天)と自主トレを行う。投球フォームを参考にしている右腕に弟子入りし、「僕よりストレートが全然速いですし、スライダーで三振を取れる。スライダーの勉強もしつつ、どうやってストレートを生かしているかを勉強したいです」。
プロ5年目を迎える来季の目標は「一年間ローテを守る」と色紙にしたためた。「リリーフを一回挟むと、また先発やりたいなという気持ちが強くなる。チャレンジしたい」。その言葉には気合がみなぎっていた。