上沢 来オフにもメジャー挑戦「死ぬときに後悔しない方を」
2000万円増の1億7000万円で契約更改
日本ハムの上沢直之投手(28)が1日、札幌市の球団事務所で契約更改交渉に臨み、2000万円増の来季年俸1億7000万円(推定)でサイン。来オフにもポスティングシステムを利用して、米大リーグに挑戦する意向を球団に伝えたことを明かした。
契約更改交渉後に行われた記者会見の終盤。投手陣の柱を担ってきた上沢が、これまで胸に秘めてきた夢を語り出した。「メジャーに挑戦したいという趣旨は伝えさせてもらいました。球団の方とは来シーズンが終わってから、しっかり話し合って決めるということになっています」
「来年1年、勝負して駄目だったら、すぱっと諦める」
数年前から球団には要望を出していた。家族の後押しもあり「死ぬ時に後悔しない方を」と決断。早ければ再来年に国内FA権を取得する見込みだが、「僕もそんなに若くないので、だらだらいつまでも挑戦(を引き延ばしに)するつもりじゃない」と強い覚悟を示した。
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来季にすべてを懸ける。「来年1年、勝負して駄目だったら、すぱっと諦めようと思っている。今までの全てを壊しても、今年のオフ、新しいものを手に入れるために挑戦していきたいと思う」。今オフは単身渡米し、メジャーリーガー御用達の米シアトルの練習施設「ドライブライン」を訪問する。来季、日本一を置き土産に海を渡るつもりだ。
大谷、有原の渡米 日米野球での対戦が転機に
もともと米挑戦の気持ちはなかったという。日本ハムでチームメートだった大谷翔平、有原航平がポスティングシステムを利用して米大リーグに移籍。2018に選出された「日米野球」で、MLBオールスターチームと対戦したことも大きな転機となった。
さらに、プロ11年間で多くの外国人投手と触れ合い、今季は18年から20年まで日本ハムに所属していたマルティネス(パドレス)がメジャーで活躍。「向こうに行ってしっかり成績を残しているのを見ると、行ってみたいと興味が湧きますよね」と胸が高鳴った。
「ズタボロになってもいい、経験することが大事」
一度きりの人生。後悔はしたくない。「アメリカへ旅行に行くのはいつでもできますけど、野球をしに行くというのは、プロ野球選手じゃないとまず目指せない」。
もちろん世界最高峰のメジャーリーグが、甘い世界ではないと分かっている。「向こうに行ってズタボロになっても僕はそれでもいいんです。経験することがすごく大事。経験せずにそのまま終わるのは、人生を無駄にした気持ちになると思う」。そう話した上沢の言葉には、並々ならぬ決意がにじんでいた。
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