首位打者の松本剛が4倍増でサイン! 来季も快音連発で上沢の夢を後押し
「本当に最高の評価。いつか一軒家を買えるように」
日本ハムの松本剛外野手(29)が2日、札幌市内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、6550万円増の8600万円(推定)でサインした。「本当に最高の評価をしていただいた。思っていた以上でびっくり。将来、家が欲しいので、いつか一軒家を買えるようにためたいなと思います」と4倍増に満面の笑みを浮かべた。
新庄監督の就任により、白紙からのスタートとなった今季のレギュラー争い。指揮官の「横一線でやるぞ」の言葉を信じ、実力で定位置を勝ち取った。開幕戦で4番を務めると、4月を終えた時点で打率は4割超。その後も安打を量産し続け、シーズンを通して安定したパフォーマンスを発揮した。
クビ覚悟で挑んだ11年目「ただただ勝負しようと思って臨んだシーズン」
左膝骨折で一時は離脱を余儀なくされながら、早期復帰を果たして規定打席に到達。打率.347で自身初タイトルとなる首位打者を獲得した。「今年ダメだったらクビになる覚悟はできていた。ただただ勝負しようと思って臨んだシーズン。個人的にはその勝負に勝つことができたのかな」。悲壮な決意を秘めた分だけ、達成感はひとしおだ。
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ベストナインにも選出されるなど、プロ11年目の苦労人が一躍スポットライトを浴びた。来季はチームの中心的存在として、大きな期待が寄せられる。他球団のマークは厳しくなり、重圧がこれまで以上にかかる環境下で、松本剛には活躍するべき明確な理由がある。
同期・上沢を全力サポート「メジャーで活躍してくれたら、一生自慢できる」
前日1日。契約更改交渉の席で同期入団の上沢が、来オフのメジャー挑戦を球団に直訴した。エースの熱意を受け止めた松本剛は、「残ってもらいたいのが正直なところだけど、仲が良いからこそ最善の決断をしてくれたらうれしい。(アメリカへ)良い評価で行ってもらえると僕も自慢できる。メジャーで活躍してくれたら、それこそ一生自慢できる。そのためにも僕は、上沢が投げている試合で必ず打ちたい」。エースの夢を後押しするために、何度でも快音を響かせる。
来季で節目の30歳。円熟味を増したスラッガーは、チームを背負って戦う覚悟だ。「結果で引っ張っていく立場にならないといけない。エスコンフィールドになるのを、ファンの皆さんと同様に、僕らも楽しみにしている。優勝目指してやっていきます」。最下位からの下克上を目指し、勝利につながるヒットを積み重ねる。