中島「143試合、フルで出れば成績残る」 シーズン1軍完走へ内外野で勝負
トークショーで子どもたちと交流
日本ハムの中島卓也内野手(31)が4日、札幌市内で行われた大正製薬主催のトークショーに出席し、参加した子どもたちと笑顔で交流した。本職は内野手ながら、今季はシーズン途中から新庄剛志監督(50)の発案で外野守備にも挑戦。活躍の場を広げることで、新たな可能性を切り開いた。再起を懸けて挑む来季。1軍でのシーズン完走を目標に、背番号9がフィールドで躍動する。
新境地を切り開き、オフのテーマに「脚力を落とさない」
プロ14年目。これまでと違った景色を見ることで、新たな感覚が芽生えた。シーズン途中の気付きを生かすため、中島はこのオフもコツコツと反復練習を続けている。ポジションによって大きく異なる体の使い方を、守備の名手は独特の言い回しで表現する。
「(打球を追って)バーッと走る外野は大きい足を使う。内野は横の動きがあって、大きい足を使えない。外野をやってから、いきなり内野に戻るのは難しい。その切り替えをしっかりやらないと、足が追い付かなくなる。意識して小さい足を使えるように、このオフは脚力を落とさないようにしたい」
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基礎を徹底し、数々の美技を披露
華麗にステップを刻み、数々の美技を披露してきた。そんな堅守の土台を築くために、職人は地味で単調なトレーニングを繰り返す。周囲が「つまらない」と見る取り組みを、誰よりも大切にしている。「股を割ってボールを捕ること。ノックではなく転がしてもらったボールを捕って、ちゃんとした形で、ゆっくり投げたり早く投げたりしている」。ベテランと呼ばれてなお、基礎を徹底する。数え切れないほどの反復練習が、堅実なプレーを可能にする。
レギュラー再奪取へ「試合に出ることが一番」
内外野を守れるユーティリティー性に磨きをかけ、来季はシーズンを通した活躍を誓う。「試合に出ることが一番。143試合フルで出たら、おのずと成績は残ってくる。最低でも1年間、ずっと1軍にいることが目標」。老け込むには、まだ早すぎる。台頭する若手との競争を制し、レギュラーに返り咲く。
年明けには故郷の福岡で、ソフトバンク・中村晃と合同自主トレを行う。「外野のことも聞こうと思っている。ただ本当に(来季も)やるかは分からない。まずは内野、ショートの練習かな」。クレバーな思考と安定感ある守備力で、来季も見る者を魅了する。