冬季スポーツ
2022/12/06 23:00

16歳山田世界デビューへ スノボW杯日本代表に道内からただ一人選出

札幌・大通公園でボードを掲げ、笑顔を見せる代表最年少の山田。スノボW杯デビューへ意気込みを語った

「ここからスタート。緊張もなく不安もない」

 12月14日にアメリカ・コッパーマウンテンで開幕するFISスノーボードワールドカップ(W杯)へ出場するハーフパイプ日本代表に、札幌出身の山田琉聖(16、クルーズ)が、代表最年少選手として道内から唯一選ばれた。大きな国際大会は初めて。世界デビューへ意気込みを語った。

 昨季、全日本選手権で8位。全日本スキー連盟の強化B指定選手に選ばれた。男子では今回の遠征に選ばれた7人の中で最年少。出場はスイス大会と2試合を予定しており「やっとここまで来たなって感じです。ここからスタート。緊張もなく不安もない。実力では一番下。照準は2戦目のスイス。ファイナルへ行って結果を残して、次のレベルへ行きたい」と、最高峰の舞台を待ちわびる。

今年は技の完成度に重点 フロントダブルコーク1260から1440へ

 昨季終了後、山梨県の室内ハーフパイプ場や、世界トップクラスの選手が合宿に集まるスイスで腕を磨いた。「去年の課題は技の完成度。ランディングにズレがあった。今年は技の完成度に重点を置いてきた」。演技構成では、去年までのフロントダブルコーク1260からさらに半回転加えたフロントダブルコーク1440を繰り出す。「ダブルコークがないと戦っていけない」と、世界標準となった技を取り入れた。雪上でも1度トライ。「意外とイケる。大会にもってこられたら」と本番で実戦初投入する予定だ。

元五輪選手から手ほどき

 元五輪選手との出会いで、めきめきと実力を上げてきた。5歳で競技を始めると、小学校3年の時に、さっぽろばんけいスキー場にハープパイプが完成。そこで2002年ソルトレーク、10年バンクーバー五輪代表の村上大輔さん(39)のレッスンを受け、初めてハーフパイプを体験。「意外と楽しいじゃん」と、魅了された。小学校高学年になると、02年ソルトレーク、06年トリノ代表の中井孝治さんらが主宰する「FISH&TIPS(フィッシュ&チップス)」で、さらに腕を上げた。

ホームコースでの夢の実現へ

 自然と将来の夢は五輪出場に。「やっぱり、他の大会とは違いますよね」。2030年の招致を目指す札幌五輪が実現すれば、ばんけいスキー場がハーフパイプの会場に内定している。その時は23歳。伸び盛りの16歳は、ホームコースでの夢の実現を信じて、腕を磨く。
 

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