夏季スポーツ
2022/12/11 21:00

旭川実業が11年ぶりプレミアリーグ復帰 京都Uー18をPK戦で下す

プレミアL昇格を決め、記念撮影を行う旭川実業イレブン

■高円宮杯JFAU-18サッカープレミアリーグプレーオフ2回戦(11日、バルコムBMW広島総合グラウンドほか)
 ▽旭川実業高(北海道第1)0-0(PK5-4)京都U-18(関西第2)

110分失点0! PKは5人全員成功

 耐え抜いて、高校サッカー最高峰の舞台への切符をつかみ取った! 旭川実業は京都サンガU-18と対戦。延長戦を終えても0-0と決着がつかずPK戦へ。旭川実業は5人全員がPKを成功させ、5-4で勝利。2012年以来となるプレミアリーグ参入を決めた。

 旭川実業5人目のキッカーは主将のDF酒井柚稀(3年)。チーム全員の思いを乗せて右足を振り抜くと、ボールはゴールネットに突き刺さった。その瞬間、旭川実業の11年ぶりのプレミアリーグ復帰が決まった。

 この日はチームの攻撃のキーマンでもあるMF渡辺健斗(3年)が入学試験のため欠場。相手にボールを握られる時間が多くなる展開となったが、富居徹雄監督(50)は事前にこの展開を想定しており、守備に重点を置いて戦うことを選択。セカンドボールの回収を徹底するよう指示し、選手たちはその約束事にしっかりと応えた。相手の攻撃のほとんどを単発で抑え込んだことが、110分間で失点0の結果につながった。

道勢2015年以来のプレミアリーグ参入へ

 今秋の選手権予選では準々決勝で北海高にPK戦の末敗退。チームは目標にしていた大会の出場権を失い、大きく落ち込んだ。プレミアリーグプレーオフまで約2カ月、富居監督は選手たちが自分の力で立ち直ることを期待し、待つことを選択。酒井主将をはじめとする3年生たちは、後輩にいい舞台でプレーさせたい思いを共有することで、再び立ち上がった。くしくも、今回は2カ月前に涙をのんだPK戦で勝利し、歓喜の涙を流した。

 11年ぶりに最高峰の舞台へ。富居監督は来年の戦いに向けて「勝ち点をきっちりと取る。勝ち点を取りながら選手育成もすることをやっていくことが必要」と語った。

 2015年のコンサドーレの降格以降、北海道から消えていたプレミアリーグの灯が、ついに再びともされた。北海道の高校サッカー全体の底上げのため、そして何より旭川実業自身の進化のためにも、2023年、全国の強豪を相手にプレミアリーグの舞台を戦い抜く。

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