万波が単身渡米で打撃改良に手応え 超一流との出会いに「ヤベーってなった」
約1週間の武者修行「秘密の特訓です」
日本ハムの万波中正外野手(22)が13日、2軍施設のある千葉・鎌ケ谷で自主トレを行った。万波は4日に単身で渡米。約1週間を現地で過ごし、「秘密の特訓です。主にバッティングを学んできました」と、今オフの課題に挙げる打撃改良のポイントを洗い出した。今季チーム2位タイの14本塁打を記録した若き大砲は、飛躍のきっかけを海の向こうから持ち帰った。
満悦の表情を隠しきれないほど、得たヒントは大きかった。アメリカでは専門の施設へ出向き、自らのスイングを解析。「機械で測定して、体をしっかり回すことの重要性や、自分ができていないことを明確にした。(右)肩が下がってバットが下から出てしまうのが直らなくて、どうにかしたかった。そこに関して色々なやり方を教わりました」と、悪癖矯正への確かな手応えをつかんできた。
新たな〝相棒〟携え帰国「総額は千ドルちょっと」
帰国後は早速、打撃フォーム改善のための取り組みを開始。この日は現地で調達した金属製のバットを手に、打撃練習に汗を流した。購入したバットは5、6種類で、それぞれ長さ、重さ、重心のバランスが異なる。「総額は千ドルちょっとかな。できないことを矯正するための道具。プロに入って初めて金属で打って、新鮮です」と、新たに加わった〝相棒〟について説明した。
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驚きの出会いもあった。万波が施設で練習していると、すぐ隣で大リーグ・ドジャースに所属するムーキー・ベッツがトレーニングに励んでいたという。ベッツはレッドソックスに在籍していた2018年にア・リーグ首位打者とMVPを獲得。これまで5度のシルバースラッガー賞と、6度のゴールドグラブ賞に輝いたスーパースターだ。
自らもファンの一人である万波は、「すぐ近くにいてヤベーってなった。アップとかを見ると、すごく動きが柔らかい。動きが滑らかで淀みがない。そういう特長のある選手なんだとは思うけど、超刺激を受けた。チラチラ見てしまいました」と、無邪気に笑う。超一流選手の練習を間近で見て、モチベーションは最高潮に高まった。
近藤移籍に寂しさも「次はレギュラーとして会えるように」
成長した姿を見せたい人がいる。前日12日に、横浜高の先輩である近藤のソフトバンク移籍が決定した。一報を知った万波は「色々な助言をもらっていた。寂しい気持ちもあるし、僕にとってはチャンスが1個増えた」と、複雑な気持ちを吐露した。
本人には直接連絡を取り、これまでの感謝を精いっぱい伝えた。近藤からの返信は「能力があるんだから自信を持って頑張れ。こちらこそ連絡をくれてありがとう」。憧れの先輩がくれた言葉は、優しさで満ちあふれていた。「本当にすてきな人だと、あらためて思いました。次はレギュラーとして会えるように頑張りたい」。アメリカで得た貴重な経験を生かし、憧れの人へ恩返しを果たすつもりだ。