〝近藤大師匠先輩〟からエール「結果を出して引っ張っていけるように」

　日本ハムの浅間大基外野手（２６）が１５日、千葉・鎌ケ谷の球団施設で自主トレに汗を流した。ソフトバンクにＦＡ移籍した横浜高の先輩・近藤健介外野手（２９）への思いを明かし、イニシャルを表す「Ｋポーズ」を披露して惜別した。

　「直接は呼んだことない」というが、〝近藤大師匠先輩〟とリスペクト。オフには合同自主トレを行い、師弟関係を築いてきた。移籍が決まった際には連絡を入れ、「しっかり結果を出して引っ張っていけるようにしないとダメだから」とエールを送られた。「身が引き締まる。ずっと引っ張っていた先輩がいなくなるので、僕の年代がしっかりやらないといけない」と決意を新たにした。

人として尊敬　過去には敗戦後に愛ある叱責も

　野球の技術はもちろん、人として尊敬している。誰に対してもしっかりと意見する姿に「本当に男らしい人。僕もああいう人間になりたい」。忘れられないエピソードがある。入団１年目に１軍昇格した時のこと。敗戦後、ベンチで笑っていたようなシーンが中継に映り、ロッカールームで「来い」とブルペンに呼び出された。

　「プロとしてやっているんだから、お客さんも見ている、ましてや試合も負けていて、そんなところで笑っている姿を見せるんじゃねぇ」とたしなめられ「ハッとさせられた」。無意識にした行動だったが「時間を割いてまで僕をしかってくれたことがうれしかった。その時にこの先輩についていこうと思った」と決心した。近藤が主宰する鹿児島・徳之島での自主トレにも同行し、大きな背中を追いかけてきた。

レギュラー獲りでチームを引っ張る立場へ

　恩返しのパフォーマンスも計画中だ。今季、近藤がけがで離脱した際には、早期復活を願って塁上で「Ｋポーズ」をつくった。来季に向けて「ソフトバンク戦だけやりますか？　ちょっと考えておきます」とニヤリと笑った。

　これからは近藤の後継者として、チームを引っ張る立場となる。９月に手術した右足と右肘の状態は良好。「結果を残さないと誰もついてこない。僕はあまり言うタイプではないですけど、背中で見せられれば一番いいのかなと思います」。外野の定位置をつかみ、〝近藤大師匠先輩〟のような存在になる。