移籍の松岡が決意「この世界にいる以上、誰にも負けたくない」ミレニアム世代の先頭目指す
年俸600万円 背番号「68」に決定
ミレニアム世代をけん引する覚悟だ。日本ハムの松岡洸希投手(22)が15日、札幌市内の球団事務所で入団会見を行った。9日に開かれた現役ドラフトで西武からの移籍が決定。「指名された時はびっくりしたが、そこからはチャンスだと思っていた。しっかり来年からアピールできたら」と新天地での活躍を誓う。年俸は600万円(金額は推定)、背番号は「68」に決まった。
銀世界の北海道に降り立った松岡は「外に出た瞬間、凍えるような寒さでした。来年から新しくファイターズで(野球が)できる。少しの不安とドキドキはあるけど、楽しみでいっぱいです」と気持ちを新たにした。リーグ優勝を目指す来季へ、心強いピースがチームに加わった。
稲葉GMも期待「まだまだ成長できる」
最大の魅力はサイドスローから放たれる150キロに迫る速球だ。会見に同席した稲葉GMは、右腕の特長を説明し、力強くエールを送った。「しっかり投げ込むところが非常に魅力的。イースタン・リーグの成績でも空振りをしっかり取れている。若く、長い目で見てまだまだ成長できると思っている」と無限大の伸びしろに期待した。
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2000年生まれのミレニアム世代。チームには吉田、野村、万波らが在籍し、今秋のドラフト会議では矢沢らが指名された。スター候補たちの存在は松岡にとって刺激的で「甲子園を見て吉田くんに憧れていた。僕から見るとオーラがあって、光っている。恐れ多いけど、しゃべりに行こうと思う。野村くんは(高校3年の夏に)2打席対戦して二塁打と死球。謝って、仲良くなれたら」と対面を心待ちにしている。
フォーム改良で才能開花 目指すは新球場のマウンド
粒ぞろいの世代の中で、埋もれるつもりはない。胸に野心を秘め、新球場のマウンドを目指す。「2000年生まれは多いけど、プレーで先頭に立てる選手になりたい。この世界にいる以上は誰にも負けたくない。しっかり引っ張っていける存在になりたい」。仲間でありライバル。畏敬の念は横に置き、競争を勝ち抜いてみせる。
確かな手応えはある。今季はシーズン中に投球フォームを改良。尊敬する元ヤクルトの林昌勇をまねた投法に、自分なりのスパイスを加えた。「今までワインドアップだったけど、セットに変えて足を上げた時に静止するようになった」。効果は如実に表れ、6月以降の2軍戦では12試合中11試合で無失点投球。才能開花の兆しを見せた。
将来の目標はクローザー「チームが必要とする場面で投げたい」
成長途上の右腕は、環境の変化を飛躍のきっかけにする。「チームの役に立ちたい。今は中継ぎだけど、将来的には抑えだったりチームが必要とする場面で投げたい。絶対に活躍してやろうという気持ちが強い」。突然の移籍を追い風に変え、右腕一本で活路を開く。