上沢 盟友近藤は「面倒くさいバッター」 奇襲で封じる⁈
札幌市内で日清食品オンライントークショーに出演
来オフのメジャー挑戦を目指す日本ハムの上沢直之投手(28)が17日、札幌市内のHBC本社で日清食品オンライントークショーに出演後、報道陣の取材に応じた。海外フリーエージェント(FA)権を行使してソフトバンクへ移籍した同級生の近藤健介外野手(29)について言及。高い打撃技術や選球眼を強く警戒し、近藤封じがソフトバンク戦のカギになると予想した。
2011年ドラフト同期の近藤とは気心知れた間柄。ただのチームメートではなかった。友人として親しいからこそ「アイツ」と呼び、来季の対戦について触れると「本当に面倒くさいバッター」とため息交じりに表現した。上沢にとって「面倒くさい」は最大級の褒め言葉だった。
「近藤選手を抑えないと勝てない」「訳が分からないボールを投げた方がいい」
ソフトバンクの藤本監督は、近藤を1番で起用する構想を明かしている。投手の視点に立てば、柳田ら中軸の前に走者を置かないことが、大量失点を防ぐ鉄則だ。「近藤選手を抑えないと勝てない」と断言した上沢は、打ち取るためのポイントを紹介。「訳が分からないボールを投げた方がいい。しっかり考えて確率で打ってくると思うので、頭にないボールを投げた方が抑えられる」と〝奇襲〟を予告した。
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今月上旬に渡米 「ドライブライン・ベースボール」で動作解析
自身は、1日に契約を更改し、球団へメジャー挑戦の意思を伝えた。23年シーズンのパフォーマンスが、命運を左右する。今月上旬には進化を求めて渡米。1週間ほど滞在し、野球専門の施設「ドライブライン・ベースボール」で動作解析を行った。細かいチェックポイントが数値で示され「フォーム、球種の中で悪い点がはっきりした。オフシーズンに取り組むことが明確になった」と収穫は大きかった。
フォームを修正して最速152キロから3キロほど引き上げる
オフの自主トレ、2月の春季キャンプを通じてフォームの欠点を修正し、球速アップを目指す。直球の質や回転の成分は高水準で「平均球速、マックスが少し上がるだけで、僕が持っている真っすぐなら、もっともっと空振りが取れる」と確信を持った。現状の最速152キロから3キロ程度、引き上げることが目標だ。
夢をかなえるためのステップは見えている。エースとしてキャリアハイを達成した上で、近藤が加入したライバルのソフトバンクを倒し、チームを優勝へ導く。「チームとしてやらないといけないのは優勝。胸を張ってみんなに応援してもらえるような成績で(メジャーに)行きたい」。道のりが険しくても、絶対に譲れない。度重なるケガを乗り越え、大黒柱になった背番号15は、自ら望んで重圧を背負い、未来を切り開く。