冬季スポーツ
高木美帆がスピードスケートW杯通算20勝「しっかり滑り切れた安堵感あった」
■スピードスケートW杯第4戦第2日(17日、カルガリー)
前日500と5000に出場「(疲労は)結構きている」
女子1500メートルで高木美帆(日体大職、帯南商高出)が1分52秒08で優勝した。この種目で今季3勝目、通算16勝目。1000メートルなどと合わせて通算20勝目。佐藤綾乃(ANA、釧北陽高出)は11位、小野寺優奈(富士急、帯南商高出)は18位だった。
世界記録保持者の高木は着実にラップを刻み、表彰台の真ん中に立った。前日に500メートルと5000メートルに出場し、疲労が抜けない状況でもトップでゴール。苦境に耐え「しっかり滑り切れた安堵感があった」と頰を緩ませた。
複数種目に挑む高木にとって、滑走機会の少ない5000メートルを終えた後は「体の感じが他の種目とはちょっと違うところもある」という。
「もやもやしていたものが、少しずつ晴れそう」
疲労が「結構きている」にもかかわらず、後半の700メートルから1周の通過は28秒46で全体トップ。前の1周から0秒57しか落としていない。レース中盤以降にいかにタイムを保つかが大事な同種目で、今後への手応えをしっかりとつかんだ。
長年のライバルで、北京五輪で金メダルのブスト(オランダ)が昨季限りで引退。日本のエースは今季もW杯の1500メートルで4戦のうち3勝し、第2戦も2位と安定した強さを誇る。決して絶好調とは言えない中で「先週まで何かもやもやしていたものが、少しずつ晴れそうかなという感じ」と視界が開けてきた。(共同)