ファイターズ
2022/12/23 18:25

連載「FtoF」②弁護士を目指す宮台康平さん

日本ハム時代の宮台さん。プロ野球選手から弁護士へ、超異例の転身を決意した

東大法学部から初のプロ入りも自ら引退を決断

 日本ハム(〝F〟IGHTERS)に在籍した元プロ野球選手に、未来(〝F〟UTURE)への展望を聞く連載「FtoF」。第2回は今季限りで現役引退し、弁護士を目指す宮台康平さん(27)が登場。17年のドラフトで7位指名を受け、東大から史上6人目のプロ野球選手として日本ハムに入団し、21年からヤクルトでプレー。第2の人生を踏み出したサウスポーが、異例の決断に至った真相を明かした。

 突然の引退発表だった。10月下旬、宮台さんは自らユニホームを脱ぐことを決めた。その時の経緯を申し訳なさそうに語り始めた。
「自分で自分に対して戦力外通告を出しました。格好良く言えばですよ。(ヤクルト球団からは)来年も契約あるよと言われていましたが、僕から現役を引退したい、戦力外通告にしてほしいとお願いしました。誤解を招く辞め方で、申し訳ないなと思っています」

 東大法学部から初のプロ入り。期待に胸を膨らませて飛び込んだが、『1軍の壁』は高かった。日本ハムでは1年目の18年に1試合に先発登板して以降1軍での登板はなく、20年に戦力外通告を受けて退団。合同トライアウトの末に21年からヤクルトに入団したが、計5年間で3試合の登板にとどまった。

やりきったプロ野球人生「決断に対しての後悔はない」

 「引退の明確な理由はないのですが、やりきったという気持ちです。実力を出し切りましたし、それでも通用しなかった。これは次のステージに行くべきだなと思いました。後悔はめちゃめちゃあります。どちらかといえば、5年間やって通用しなかった悔しさがある。でも、決断に対しての後悔ではないです」

 続く2軍生活。情熱を持って野球と向き合う一方で、どこか冷静な自分もいた。27歳という年齢は、プロ野球界では若くない。チャンスの回数、自分の立ち位置を考えた時に、選手として引き際だと悟った。引退直後は民間企業への就職も考えた。さまざまな職種に就く知人の話を聞いて回り、自分らしさを生かす、やりがいのある仕事を見つけることができた。

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