《河合CRC竜の眼》今季のベストゴールTOP5【年末スペシャル・後編】
《前編はこちらから》
23日に公開した前編に続き、後編は私が選ぶ今季のベストゴールTOP5を紹介する。
見る者全ての時間が止まった《ルーカスのコントロールシュート》
1位 第27節アウェー浦和戦△1-1(10月12日、埼玉ス)
後半26分、MFルーカスが左サイドからエリア内に進入し、ゴールに向かって正確に蹴ったボールはカーブがかかりながらゴール右上に吸い込まれていった。打った瞬間、決まったと確信したし、見る者全ての時間が止まっていたかのようだった。相手GKにとっては巻き気味に落ちてくる絶対に取れないコースだったと思う。直前に同サイドにいた青木が中央に仕掛け、相手DFの注意を引きつけたことでルーカスが蹴る時間をつくった。その動きも素晴らしかった。
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左足を警戒される中で逆を突いた《菅の右足ミドルシュート》
2位 第13節アウェー鹿島戦●1―4(5月14日、カシマ)
後半24分、左サイドを駆け上がったFW菅が、エリア手前で右にカットインして右足で蹴り込み、ゴール右上に突き刺した。利き足の左足が警戒されているの中で、右足であの弾道。「菅は右足もあるよ」という事を示してくれた。これが1位でもおかしくないぐらいやばいシュートだった。これで今後また左の縦への突破が生きてくる。今季は攻撃時に「やり切る」ということにフォーカス。それからだいぶプレーに迷いがなくなってきた。
コース、スピード、全てが完璧《福森の2季ぶりFK弾》
3位 第29節ホーム磐田戦○4-0(9月11日、札幌D)
前半10分、DF福森がバイタルエリアやや右からFKを直接決めた。あのコース、あのスピード、全てが完璧だった。手前にいた壁の頭を越えて、カーブがかかりながらニアサイドのゴール右上に吸い込まれた。あの位置はもう福森の位置だったし、あそこでファールを取られてはいけないという相手へのプレッシャーにもなるだろう。久々に直接決まったことでチームも盛り上がったし、その後のゴールラッシュにもつながった。
パンチ力抜群の左足《菅の弾丸スーパーミドル》
4位 第10節ホーム湘南戦○1―0(4月29日、札幌D)
後半7分、右CKのこぼれ球をペナルティーエリア後方のやや右寄りで待ち受けたFW菅が、ワントラップして思いっきり左足を振り抜いた。ボールは弧を描き、ゴール左のネットに向かってドライブ気味に突き刺さった。相手GKも反応して飛んだが、弾道が速すぎて追いつけない。素晴らしいパンチ力を持ったミドルシュートだった。
ミシャ流体現!「みんなでつないだワンタッチゴール」
5位 第29節ホーム磐田戦○4-0(9月11日、札幌D)
前半21分、DF田中駿、FW興梠、MF金子、シャビエルとワンタッチでつないでゴール。相手はこれをされると何もできない。ミシャさんの下でしっかりと指導を受け、全員がイメージを共有できていた。田中駿のパスがバイタルの興梠に入った時に、相手DFの目線はどうしても中央に寄るので、そのタイミングで相手の背後に抜け出した3人目の金子。そこから金子もシュートを打つのではなく、右からクロスを流し込んだことで相手としてはノーチャンスで失点しまう。ミシャサッカーそのものだ。