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2023/01/07 11:30

道新スポーツ×鶴岡慎也釣り企画②《釣り名人》伊藤大海を語る

釣り上げたガヤを手にする鶴岡さん。伊藤大海との共演を熱望した(撮影・松本奈央)

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好評釣り企画第2回 伊藤大海を語り尽くす

 元日本ハムで本紙評論家の鶴岡慎也さん(41)さんが、釣りをしながら緩い空気で野球やプライペーを語る新企画。第2回の連載では日本ハムの伊藤大海投手(25)とのエピソードを明かします。元チームメートであり、2022年には侍ジャパンで選手、スタッフとして共闘。釣りという共通の趣味を持つ2人にまつわるお話を記します。(取材は22年12月19日)。

釣り人として道産子右腕を尊敬 「アマ野球とプロ野球ぐらい違う」

 大の釣り好きである鶴岡さんの人生最高の釣果は、2010年に釣り新聞の企画で紋別を訪れた時だ。海釣りに挑み約70センチのサケをゲット。その感触が今でも忘れられず、たびたび海へ出向いている。釣り天国の北の大地でも狙うのは大物たち。「サケ、マス、カレイ、カジカ、アブラコ、ホッケ…。北海道各地を巡って釣りを楽しみたいですね」と、息巻いている。

 同じ北の釣り人として、伊藤には尊敬の念を抱いている。「彼の方がうまいとかではなく、レベルが違います。アマチュア野球とプロ野球ぐらい違う。彼はロックフィッシュといって、アブラコとか根魚系を釣るのが好き。『あそこで40センチ級を上げましたよ』とかって話を結構しますね。きょうだって彼が来ていたら、たぶん(狙いの)魚が釣れているはず」。カジカ狙いの取材日は、残念ながらガヤが約10匹釣れただけ。鶴岡さんは遠い目で海を見つめながら、伊藤の〝すごみ〟をさらに語った。

侍ジャパン入りに期待 「使い勝手が良い。選ばれてほしい」

 「キャンプ中、一緒に釣りへ行ったら彼の投げている姿は釣りが好きな人の投げ方だった。こいつはちょっと部類が違うぞ、と。釣りにどっぷりハマっている人間ですよ。もしも道スポ釣り企画が続けば、2023年のオフは一緒に来てほしい。呼んだら来てくれるかな…。一緒にシーズンを振り返りながら仲良く釣りしようぜ!って。大海、今度釣りを教えてください」。リスペクトの思いを言葉に乗せて来オフの共演を願った。

 WBCへ向かう野球日本代表・侍ジャパン入りを狙う伊藤。選ばれれば、選手、スタッフそれぞれの立場で世界一奪還を目指す。伊藤は21年の東京五輪で金メダル獲得に大きく貢献。昨秋の強化試合でもマウンドで存在感を放った。鶴岡さんは「中継ぎもできるし、回またぎもできる。タイブレークがあるので、そこでの起用も面白い。使い勝手が良い投手なので、選ばれてほしいですよね」と、右腕に対する道民の思いを代弁した。

昨秋にはブルペンで直接捕球 修正能力の高さを実感

 超一流がしのぎを削り合い、国を背負ってグラウンドに立つ。計り知れないプレッシャーと戦う姿を間近で見てきた。ブルペンで直接ボールを受けた鶴岡さんは、そんな舞台裏の一端を明かす。

 「WBC球は滑りが全然違う。大海はボールが大きく感じるらしくて、最初は投げづらそうにしていた。見たこともないワンバウンドを投げたりしていました。でも2試合目の登板はしっかり投げていたので修正能力はさすが。彼は指先が起用なので、適応能力の高さは強みになる。絶対に選ばれたいという気持ちでいるから、オフ期間に何とかしようと思っているはずです」

期待大の3年目シーズン オフの釣り企画〝参戦〟も!?

 チームでの活躍にも大きな期待を寄せる。伊藤のルーキーイヤーを選手とコーチの目線で、2年目を評論家としての視点で見つめてきた。「結果を数字で見ると似ているけど、2年目はがむしゃらに投げる姿だけではなく、考えながら投げられるようになっていた。それでも彼自身は物足りなさを感じていたはず。きっと3年目はもっと良い成績を残してくれると思います。向上心が高く、現状に満足しない選手ですから」。

 とりとめのないトークを交えながら釣りを続けていると、漁港はすっかり夜が明けていた。狙いのカジカやアブラコは、なかなか来ない。相変わらず気温は氷点下。雪もちらつく寒空の下で鶴岡さんは自嘲気味に言葉を発した。「大海が来ていたら、絶対釣れているよね…。噴火湾の辺りは彼も釣れるって言っていましたから。次は一緒に来てくれたら良いですよね」。さらなる飛躍を遂げた来オフ、参戦をお待ちしています。

※次回掲載は10日。ユニホームを脱いで約1年が経過した鶴岡さんが、忙しくも充実した引退後の日々を振り返ります。昨秋からブルペン捕手として加わった侍ジャパンでの体験話も披露。世界一を目指す日本代表での出来事もつづります。


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