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新球場元年　目指すはやはり優勝の二文字

　日本ハムの加藤貴之投手（３０）と上沢直之投手（２８）による新春スペシャル対談の後編をお届けします。

　ー３月には「エスコンフィールド北海道」が開業します。今季の抱負をお聞かせください
　上沢（以下上）「やっぱり、優勝したいっすね。新球場になって、１年目で優勝できたら北海道全体がすごい盛り上がると思います」
　加藤貴（以下加）「そうだね。（昨季は）最下位になって悔しいし、あんまりやっていても面白くなかった。ファンの人もそう思ったと思うし、やっている本人も面白くなかった。やっぱり勝ちたいですね。どんな勝ち方でもいいので」
　上「（大きくうなずく）面白くないですよね」
　加「勝てば評価されると思う。個人競技じゃないので、そこは貪欲にチーム全体でやっていきたい。投手も、先発がいて中継ぎがいて抑えがいて。中継ぎの負担が去年は多かった。投手陣だけでいったら、もっともっと底上げというか全体的に強くならないといけないと思う。みんな自覚はあると思うので、あとはやりようだと思う。一人一人が課題をもってキャンプに臨んで、切磋琢磨してやっていけたらいいんじゃないかと思います」

　ー真面目ですね
　上「来季の目標を聞いて、真面目じゃないこと言うやついないですよ」
　加「おかしくないでしょ。良いこと言っているもん（笑）」

開幕投手論　加藤貴「１４３分の１」　上沢「いつも通りのスタンスで」　

　ー加藤貴投手は３月３０日の楽天戦で、開幕投手という大役が待っています
　加「言っても１４３分の１なので。やっぱり１年間やることが大事ですし」
　上「間違いない」
　加「大事かもしれないですけど、その１試合に全部を懸けることはない」
　上「それはマジで思います」
　加「勝つか負けるかどっちかなんで。ちゃんと投げますけど、やっぱり１年間ローテーションで回りたい。ケガしたくない。そこが１番かなと思います。開幕戦は大事だけど、１年間頑張りたいなと思います」
　上「マジでそう思います」

　加「気を張りすぎないかな。周りが言うほど、特別な感じで思っていないし」
　上「ぶっちゃけそうです」
　加「確かに新球場一発目って話題になるけれど…。結構言われるけど、そこまで何か責任を感じないんだよなと思って（笑）上沢は（開幕投手を）２回経験した？」
　上「２回やったっす。確かにみんな注目するけど、変に気合を入れない方がいいっす。やりづらいですよ。普通にやった方がいいです」
　加「そっち（周囲）が何か張り切ってんじゃね？みたいな（笑）」
　上「張り切りすぎると、良くない方向に向かうっす。いつも通りのスタンスでいった方がいいです。本当に１４３分の１というか、シーズン中の１試合と思っていった方がいい。やっぱり雰囲気が張り切らせてくれるんですよ（笑）」
　加「それは開幕投手をやった人しか分からないよね。こっちは開幕何戦目とかで投げていたので」
　上「僕は苦手でしたね。セレモニーとかがあって、普段と違う流れになっちゃうので。気にせずやった方が絶対にいいです」
　加「そう。俺は別に気にしてないんだけど（笑）」
　上「こういう性格の人が合うと思います」
　加「毎回毎回、記者の人が聞いてきても、『あんま気にしないです』って。そこは分かってほしい（笑）」
　上「絶対、加藤さんが適任だと思う。マジで」
　加「気にしているのはそっち（報道陣）側だからさ（笑）『開幕投手どうですか』と言われ過ぎて、もういいってと思った。勘弁してください。ネット見ろ！　ネット記事を見てくださいって言ってください（笑）」
　上「年明けの自主トレ、キャンプとか言われるんすよ。マジで」
　加「開幕投手どうですか？は、ゼロからスタート俺？と思うので、違うこと聞いてください（笑）。はい。もう終わり、開幕投手は」

勝ち星は二の次　ともにチームの勝利が最優先

　ー年齢的にもチームを引っ張る立場。勝利数の目標はありますか
　上「僕はキャリアハイを残したいので、１５くらい勝てれば。でも、勝ち星はイマイチ好きじゃない」
　加「確かに、運だしねぇ」
　上「最後にチームが勝っていればいいじゃないですか。０－０でピッチャーが代わって１－０で勝ったら、僕らに勝ちが付かないけどチームが勝っていいし」
　加「何か欲がなくなったよね」
　上「イニング数をしっかり投げて、防御率を下げたい」
　加「そうそう。そっちのほうが大事だよね」
　上「勝手に勝ち星付くし。僕らは勝ち星だけで評価されているわけではないから。でも、投手は最終的に勝ち星と言われるっすよね」
　加「僕はイニングと防御率が一番大事」

　ー最優秀防御率のタイトル獲得は目標の一つですか
　上「取ってみたいなという思いはありますね。ピッチャーやっていたら、点を取られたくない」
　加「（点を取られたら）むかつくしね」
　上「むかつくし。点を取られないでシーズンを終えるのが一番いい。最優秀防御率（を取る選手）は、ピッチャーとしての能力が一番高いと思いますよ」
　加「そっちの方が評価につながるしね」
　上「最優秀防御率を取っているピッチャーが一番リスペクトされる。最多勝より全然」
　加「そうだね。うれしいね。最多勝は運もあるし」
　上「最優秀防御率を取って、最多イニングを取ったらやばい」
　加「まあ、そうだね」

打倒！オリックス山本　狙うは最優秀防御率

　ータイトル獲得には、２年連続投手４冠に輝いたオリックスの山本由伸投手（２４）が立ちはだかります
　上「由伸に勝たないといけないから結構、大変です」
　加「すごいもん。投げていても、はえーし、はえーし、はえーし。マジでコントロール良いもん。マジで」
　上「あの速さでコントロール良いのはすごいですよね」

　ー今季は加藤投手と上沢投手による最優秀防御率のタイトル争いを期待しています
　上「最優秀防御率は頑張りたいですよね！」
　加「目指せるなら、目指したい」
　上「終盤までランクインできるように」
　加「そうだね」