首位オリに完敗…今季15度目0封負け
■日本ハム0-9オリックス(5日、京セラドーム大阪)
首位に完敗、きょうにも5年連続V逸…。日本ハムは5日、オリックスと京セラドームで対戦し、0―9で敗れた。前回登板で今季先発初勝利を挙げていた河野竜生投手(23)だったが、一回に先制2ランを浴びると、五、六回にも被弾し、計3本塁打でノックアウト。打線も元気がなく、5安打10三振で今季15度目の0封負け。首位とは今季最大の15.5ゲーム差をつけられ、きょうの結果次第では優勝の可能性が完全消滅する。
猛牛の勢い止められず15.5差
追い詰められた。大型連勝中のオリックスの勢いはすさまじかった。下克上を果たして意地を見せるはずが、一方的に押し切られた。首位とのゲーム差は今季ワーストの「15.5」。20試合を残しているが、きょう6日の試合に敗れると、5年連続でパ・リーグ制覇の可能性が消滅する。
栗山監督は6失点の先発・河野に対し「それも全て生かしてくれると信じて」と願いを込め、無得点の攻撃については「点を取らなければ勝てないので、しっかりやっていきます」と反省。事実を受け止め、必死に切り替えようと努めていた。
札幌ドームで西武に連勝し、大阪に乗り込んできた。ラストスパートの局面を迎え、首位オリックス、2位ロッテとの対戦が数多く残っている。死にものぐるいで執念をぶつけてくる相手との戦いが、糧になると、踏んでいた。試合前に指揮官は「最高でしょ。ドキドキして野球をやらないとダメだから。責任を持って選手たちがやってくれると信じている」と語気を強めていた。
ふたを開ければ、描いた青写真の通りにはならなかった。先発の河野が一回、紅林に先制2ランを許すと、五回には宗にソロ弾を浴び、六回はモヤに3ランでダメを押された。打線は二回無死一、三塁の好機を生かせず、相手先発の山崎福を乗せてしまった。六回以降の4イニングは1人の走者も出せず、12人で攻撃は終了。今季15度目の0封負けとなった。
「優勝争いしているチームは流れ、勢い、能力、技術、作戦だったり、当然うまくいっているわけで。上位と当たって、どういう野球ができるのか、試されるところ」と栗山監督は見ていた。
実際にオリックスは絶対的な主軸の吉田正を欠いていても若手が躍動し、ベテランが堅実に仕事をこなした。足や小技など長所を生かし、状況に応じて最善手を模索していた。日本ハムは、若手の踏ん張りが結果に反映されず、チャンスで仕掛けた重盗などの策もはまらなかった。
歴然の差を見せつけられた。悔しさばかりが募る結末だったが、無抵抗のままでは終われない。わずかでもCS進出を含めた可能性は残っている。振り絞る力はまだ、あるはずだ。
先発河野悔し5敗目 五回途中3被弾KO
先発の河野が、一発攻勢に屈した。3本塁打を浴びて、五回途中を投げて自己ワーストの6失点で5敗目。「ホームラン3本は反省しなければいけないと思います。テンポの悪い投球になってしまい、いいリズムをつくることができませんでした」と悔やんだ。
一回1死一塁から紅林に先制の2ランを被弾。五回には宗にカーブを右中間席へ運ばれ、六回は無死一、二塁の場面でモヤに右越えへトドメの3ランを浴び、マウンドでぼうぜんと立ちつくした。
「序盤から味方にいい流れを持ってくることができず、早い回でマウンドを降りる形になってしまい悔しい気持ちです」。カード頭の登板でチームに勢いをもたらせなかった。