ピッチクロック試験導入へ 投手のテンポアップで成績も良くなる?
米大リーグでは今シーズンから採用
日本ハムが、投球にかける時間を制限するピッチクロックの試験導入を検討している。試合時間の短縮が目的で、メジャーリーグでは今シーズンから採用が決まっている。将来的には日本でもルール化される可能性があり、テンポアップの効果検証も兼ねて紅白戦などで取り入れる方向だ。
メジャーの規則では、走者がいない時は15秒以内、走者を置いたときは20秒以内に投球動作に入らなければならない。違反した場合は自動的に1ボールが追加される。スムーズな試合進行が期待される。日本ハムの吉村浩チーム統括本部長は「ピッチクロックで絶対に(試合時間が)短くなるよ」と断言した。
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22年の日本ハムの平均試合時間は9回終了の場合、12球団の平均よりも1分長い3時間10分。ただ、21年は12球団最長の3時間18分だった。22年、日本一になったオリックスは3時間6分と最も短かった。一概には比較できないものの、試合時間と成績はリンクする傾向があった。
紅白戦や2軍戦で試験的にタイマー表示 球団幹部「慣らしておいた方がいい」
日本でも試合時間の長さが課題となっている。吉村本部長は「投手は慣らしておいた方がいい。実際、早く投げた方がいいでしょ。ファンのためだけではなくて、テンポの悪さが成績につながっているのかもしれない」と指摘した。
実践する舞台は、紅白戦や2軍戦となりそうだ。厳密に審判が時間を計るのではなく、タイマーを表示して、各投手が素早く投げるよう意識付けする。観戦者の満足度が上がり、投手にプラスの影響が出れば、一石二鳥の取り組みになる。