冬季スポーツ
高木美帆「見積もりの甘さ出た」女子500Vも3000は7年ぶり敗戦 全日本スピードスケート選手権
■全日本スピードスケート選手権大会 第2日(29日、青森・YSアリーナ八戸)
▽女子500メートル、女子3000メートル
「先に滑るのであれば、追えないタイムで走るべき」後続へプレッシャーかけられず
女子500メートルを37秒94で制した高木美帆(28、日体大職、帯広南商業高出)だったが、女子3000メートルでは堀川に敗れ、2位に終わった。国内の主要大会同種目では2015年12月の全日本選手権以来、7年ぶりに敗れた。
4分5秒07とその時点でのリンクレコードを記録するなど、レース自体はプラン通りだったが、設定が甘かった。13組中11番目での登場。「先に滑るのであれば、後半の人が追えないタイムで走るべき。見積もりの甘さが出た」。後続にプレッシャーをかけることができなかった。「『今いる場所でくすぶっていると、すぐに追い抜かされてしまう』っていうのはヨハン(コーチ)に言われていた」と、まさにその言葉を痛感するレースとなった。
長距離へのモチベーション「考え方を変えなきゃいけない」
その根底には、3000への〝疑念〟があった。「私の中でも3000に対して、どういうふうに滑りたいか、まだ定まってないところはある」。500メートルや1500メートルなどと違って、世界大会でも苦戦している同種目については、今夏にヨハンコーチとも話し合った。
「本当に(世界の)トップを取りに行きたいんだったら、考え方を変えなきゃいけないってのはずっと言われている。私の中途半端なスピードで入って維持するっていうスケーティングだと、それ以上は伸びないよっていうのは言われてます」
オールラウンダーだからこその悩み。「長距離に対して、どういうモチベーションを持つかっていうのは、自分の中で楽しみの部分もあります」。この殻を破れるか、一つの転機を迎えているかもしれない。