冬季スポーツ
2023/01/06 20:45

エース・高梨沙羅 復活へ「いよいよって感じ」 W杯女子ジャンプ

3年ぶりの地元W杯に臨む高梨(撮影・井上浩明)

■FIS・W杯ジャンプ女子札幌大会(6日、札幌・大倉山ジャンプ競技場=ヒルサイズ137メートル)
▽公式練習

3年ぶりの国内開催

 日本のエース・高梨沙羅(25、クラレ)が大倉山から復活のジャンプを繰り出す。去年2月の北京五輪後、現役引退を考えるほどの苦悩を乗り越え、初めて迎えた国内W杯。公式練習では「札幌に戻ってくる前までに少しずつ良くなってる感触があったんですけど、このジャンプ台にいまいち合わせられてない」と苦しみながら、1本目109.5メートルから111.5、115と飛ぶごとに飛距離を伸ばした。「いよいよっていう感じはしますね。ずっと長い間FISのイベントがなかったので」と3年ぶりの地元開催を目前に意欲十分だ。

 原因は1月1日の個人第9戦リュブノ(スロベニア)。ジャンプ台の助走路の形状が大倉山と比べて、アールがきつく遠心力が強い。「そこからなだらかな大倉山になった時に、どうしても(上半身が)追い越しがちになってしまう感じ。そこが良くない部分だなと思うので、もう少し改善していけるようなアプローチにしたい」と微調整に神経を注ぐ。

次期五輪へジャンプ見直し中

 今季は2026年五輪への最初のシーズン。ジャンプを一から見直していることもあり、W杯では5位が最高だ。テレマークが入らずに、飛型点で競り負けした試合もあった。練習の中で気づいたことを試合で試したい、でも試合だから結果も欲しい。「その瞬間、瞬間やるしかない状況っていうのはある。どんなに失敗しても、その失敗を考えて、やりたかったことができない状態で終わるんだったら、やった方がいいと思いますし、その失敗の中で学ぶことはすごく多いと思う。順位を気にしすぎて守りの姿勢にはなりたくない」。シーズンを通して常にチャレンジし続けるエースが、昨年3月以来となるW杯最多勝利数の更新に挑む。
 

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