育成ドラ3山口 人生初〝なまら〟 将来は新球場で「絶対に言う」 新人合同自主トレ
寮生活の感想聞かれ「なまら良いです」
〝なまら〟早く支配下昇格だ! カナダ出身の育成3位・山口アタル外野手(23)=米コルビーコミュニティーカレッジ=が10日、新人合同自主トレ2日目に臨み、取材中に人生で初めて「なまら」を使った。本拠地がある北海道の方言で、意味は「とても」や「すごく」。SNSを通じてファンから教えてもらい、さっそく自身のボキャブラリーに加えた。
寮生活について聞かれた時だった。ニヤリと笑みを浮かべた山口は、「パーフェクト。食べ物もおいしいし、風呂もめっちゃ良い。ほんと文句なし」と一通り感想を話した後、待ってましたとばかりに「なまら良いです」と完璧な北海道弁を披露した。
カナダ・バンクーバーで育ち、母国語は英語。日本語は今も勉強中で、「めっちゃ」が口癖だ。インスタグラムでファンから「『めっちゃ』っていっぱい言っているよ。『なまら』が北海道でめっちゃみたいな感じだよ」と教えられ、「一回、取材で言おう」と決意。「きょう初めてなまらって(言った)。2023年1月10日は、山口アタルのなまらデビュー」と記念日にした。
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いつかはお立ち台で「興奮しすぎて、めっちゃって言っちゃうかもしれない」
いつの日か、〝本場〟で使ってみせる。目標は早期に支配下入りを果たし、エスコンフィールド北海道のお立ち台で力いっぱい叫ぶことだ。「上がれたら、なまらを絶対に言う。興奮しすぎて、めっちゃって言っちゃうかもしれないけど、なまらって言いたい。きょうを覚えておいてください。お立ち台に立った時は、発音がうまくなっているかもしれない」。いたずらっぽい笑顔で周囲を和ませた。
すでに、新人選手たちの中でムードメーカー的存在になっている。この日は10本の坂道ダッシュなど、初日より強度の高いメニューが組まれた。それでも、山口は明るく仲間に声をかけ、ハードな練習を盛り上げていた。「走るのはきついから、そういうときに温かい雰囲気をつくりたい。アタルって名前は、太陽が当たる、そして他の人に温かい気持ちを伝える。お父さんがそう思ってつけました。そういう人になりたいです」と力を込めた。
日本での生活にも徐々に慣れ、「ずっと自主練をやっていたから、みんなで練習できるのが楽しい」と充実の日々を過ごす23歳。スイングスピードの速さを生かした強力な打撃を武器に、将来は北の大地で〝なまら〟輝いてみせる。