開幕投手の加藤貴 今季もやはり「笑わない男」 ポーカーフェース宣言
玉井とともに君津球場で自主トレ公開
自身初の開幕投手に指名されている日本ハムの加藤貴之投手(30)が12日、社会人・日本製鉄かずさマジック時代の本拠地・君津球場で自主トレを公開した。ポーカーフェースが持ち味の左腕は、悩んだあげく今季も『笑わない男』を貫くことを明言。ペットと試合観戦できるシートが設置される新球場「エスコンフィールド北海道」に、愛犬・ポンちゃん(6歳、♀)を招待するプランにも意欲を見せた。
開幕投手のイメージを問われた加藤貴から、まさかのキャラ変宣言が飛び出した。「試合中、僕は笑わないというか、ポーカーフェースでやっている。選ばれた以上はちょっとは笑顔を見せつつ、頑張りたいと思います!」。マウンドで〝笑顔解禁〟かと思われたが、すぐさま前言を撤回した。
開幕戦も投球リズムを重視 無表情を貫く
あらためて開幕戦について聞かれ「笑わないと思うんですけど、徐々に出せれば…」と一気にトーンダウン。投球のリズムが崩れるのではと指摘されると「そうですよね。だからやめます」とあっさり発言を取り消した。
無表情を貫くのは長年のポリシーだ。社会人時代から登板時には「あまり笑顔を見せないようにはしています」。理由は「そのあと打たれて、こいつダサいなと思われたくない」から。ピンチを切り抜けて飛び出すガッツポーズも「やり方が分からない」と首をかしげるほどだ。
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愛犬には満面の笑み 開幕戦に〝招待〟も
マウンド上ではクールだが、とびきりの笑顔を見せる相手がいる。2020年に結婚した夫人が連れてきたポメラニアンのポンちゃんだ。「野球を知らないので、癒やしてくれます。打たれた時も寄り添ってくれる」。このオフはテレビ共演を果たすなど、欠かせない存在となっている。
いつも自宅で帰りを待つ〝相棒〟に、球場で投げている姿を見せられる。今年3月に開業する新球場は、愛犬同伴で試合観戦ができる「ユニ・チャーム マナーウェア DOG SUITE」を設置。球場内にはドッグラン施設も併設されており「タイミングがあれば、ポンも見ると思います」。早速、3月30日の開幕戦にポンちゃんが応援へ駆け付けるかもしれない。
調整は順調 自身初の大役へ「キャンプに入ってから意識して頑張る」
年明けは札幌市内の神社で初詣に行き、おみくじで大吉をゲット。玉井とともに行っている自主トレでは走り込みの量を増やし、この日はフェンス際でダッシュを繰り返した。「『とりあえずやっとこう』という気持ちです。きょうだけ『見せラン』しました。自己満走りしています」とおどけたが、キャンプインに向けて黙々と調整を続けている。
「開幕投手は本当に光栄なことですし、キャンプに入ってから徐々に意識して頑張ろうかなと思っています」。気負いは一切ない。いつも通りひょうひょうと、加藤貴は記念すべき「3・30」を迎える。