上沢 ソフトバンク有原との投げ合いに心躍る 「すごく楽しみ」
宮古島で自主トレ オンラインで取材対応
日本ハムの上沢直之投手(28)が13日、沖縄・宮古島で行っている自主トレを公開し、オンラインで取材に対応。ソフトバンク入りが決まった元チームメートで1学年先輩の有原航平投手(30)との投げ合いを心待ちにした。
V奪還の前に立ちはだかる有原&近藤 ソフトバンクは「手ごわい相手」
3シーズンぶりの日本球界復帰が決まった〝戦友〟について、心優しきエースは率直な思いを口にした。「また日本球界で会える。同じパ・リーグなのですごく楽しみです」。日本ハム時代はともに先発ローテーションの柱を担い、多くの時間を一緒に過ごしてきた。ソフトバンク入団が決まった際には、連絡を取り合い「福岡でおいしいご飯屋さんに連れて行ってください」とお願いしたという。
頼もしい仲間は、強力なライバルとなる。リーグ優勝を果たすためには、ドラフト同期の近藤健介外野手(29)も加入したソフトバンクは大きな壁になる。「手ごわい相手になるのは間違いない」と警戒。「誰を相手にするにしても勝ちたいのは勝ちたい」とチームの勝利が最優先だが「対戦相手になった時に、相手としてどう見えるか。近藤もそうですけど、ファイターズのユニホームじゃない姿を見て対戦するのはすごく楽しみです」。同じマウンドに立ち、投げ合う日を待ちわびている。
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23年は特別なシーズン さらなる飛躍へ試行錯誤
上沢にとって、プロ12年目の今季は特別なシーズンになる。昨年12月の契約更改交渉では、今季終了後の米大リーグ移籍を希望。「今年は挑戦の1年になる」と、今月7日から宮古島で自主トレを開始し、8日にはブルペン入り。すでに捕手を座らせて投球練習を行っている。
既存のものを壊して、新しい武器を手に入れたい。このオフには単身渡米し、シアトルの施設「ドライブライン」で動作解析を行い、投球フォームを「ぶっ壊そうと思っています」。下半身の動きを最大限に使い、ボールに力を伝える投げ方を模索している。
「ヒミツ」の新球取得にも着手
さらに「もう少し三振を取りたい」とフォークボールの握りを改良。米大リーグ、メッツへ移籍した千賀の代名詞でもある落差の大きい〝お化けフォーク〟を理想に掲げ「投げられたら打者もすごく嫌だろうし、明確なウイニングショットも手に入れたいなと思った」。
多彩な変化球を操る右腕は、「ヒミツ」の新球習得にも励んでいる。新しい球種のヒントは「右打者が追いかけていくようなスイングだったり、左打者の膝元で空振りが取れる」。春季キャンプではブルペンで打者に立ってもらい、「1軍で成績を残した選手から空振りを取れたら使おうと思います」と持ち球に加えるつもりだ。
メジャー挑戦も視野 「すべてで今までを超える」
「全ての数字において今までを超えられるようにしたいですし、ピッチング自体もレベルが上がった姿を見せられたらいいなと思います」。簡単な道のりではないのは分かっている。メジャー挑戦という夢を追いかけて、上沢は前だけ向いて進んでいく。