背番号22に復帰のDF西 目標は26年W杯
■コンサドーレ沖縄キャンプ(14日、金武町陸上競技場)
プロ18年目 札幌Uー18出身
トレーニング4日目は午前練習を実施。複数本のパスをつないだシュート練習を行った後、ピッチを狭めて11対11の実戦形式の練習を行った。元日本代表DF西大伍(35)は今季、14年ぶりに札幌の22番を背負ってプレーする。プロ18年目を迎えた札幌U-18出身の出世頭が、豊富な経験と高いポリバレント能力を武器に、チームを勝利へ導く。
やはりこの男には背番号22がよく似合う。プロ3年目の2008年から、新潟、鹿島、神戸とチームを変えながらも13年間背負い続けてきた背番号。過去2シーズンは他選手との兼ね合いから別番号となっていたが、前任者のGK大谷幸輝(33)に譲ってもらい、3年ぶりに慣れ親しんだ番号を着用することとなった。
元ブラジル代表MFカカに憧れ
攻撃的なポジションでプレーしていた時代に、同じポジションのプレーヤーとして憧れていた元ブラジル代表MFカカ(40)にちなんで着け始めた背番号22。「いろいろあって右サイドバックとかをやることになったんですけど」と苦笑するが、その経験は自身の大きな武器となっている。
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この日行われた11対11では、昨シーズンの主力メンバーが中心となった組でプレー。最初はボランチとして出場し、カバーリングや前線への飛び出しなど、ピッチを縦横無尽に駆け回って存在感をアピールすると、途中からは3バックの中央でプレーして、ディフェンスラインを統率した。「どこでもできるのも自分のいいところ」と語るように、どのポジションでも安定したプレーを見せる西の存在は、チームにとって欠かすことができない。
西とともに06年に札幌U-18からトップチームへ昇格し、昨シーズンJ2徳島でプレーしていたMF藤田征也(35)が現役引退し、札幌のアカデミースタッフに就任することが7日に発表された。同世代の選手たちがスパイクを脱ぐことが多くなってきた中、今後のサッカー人生をどう思い描いているのか。「40歳くらいまで(プレーする)と決めてプロに入ったけれど、わからないです」と話しながらも、「次のW杯のときには39歳ですけれど、そこを目指してやりたいなと思っています」と、26年のW杯への出場を目標とするつもりだ。
YouTuberとしても活躍
プロサッカー選手のほかに、YouTuberとしての顔も持っている。昨年4月にYouTubeチャンネルを開設すると、自身のプライベート映像だけにとどまらず、札幌の選手やサッカー関係者が出演する動画、昨年9月のサポーターズデーや8日に行われたキックオフイベントの裏側を公開する動画をアップするなど、サポーターから好評を得ている。手の甲を外側に向けて、中央の3本の指を立てて作る「WEST(西)ポーズ」は、サポーターだけにとどまらず札幌の選手たちの中でもすっかり浸透しており、西にカメラを向けられたらポーズを決めるのがチームのお約束となっている。
ピッチの内外でチームに貢献する背番号22。今季も〝俺たちの西大伍〟が心躍らせるプレーでサポーターを魅了する。
14年ぶりに〝砂川選手〟と共演
14年ぶりの〝共演〟だった。この日行われた11対11の3本目、西とダブルボランチを組んだのは、今季からトップチームを指導する砂川誠コーチ(45)だ。2人がチームメートとして同じピッチでプレーした公式戦は、09年10月11日に行われた天皇杯2回戦の(当時JFLの)鳥取戦(〇2-1)が最後。10年に西が新潟へ移籍した後も15年途中まで札幌でプレーし、シーズン終了後に引退した砂川コーチ。二度と見られないと思われていた共演が、沖縄の地で実現した。練習後、「スナさんはやっぱりサッカーがうまかったです」と〝砂川選手〟に感服していた。