夜は投手陣の動画をチェック「これから本人と話していきたい」

　国内フリーエージェント（ＦＡ）権を行使してオリックスから日本ハムに移籍してきた伏見寅威捕手（３２）が１５日、自主トレ先の沖縄県恩納村でオンライン取材に応じ、加入１年目の任務として投手陣の全力サポートを約束した。主役を輝かせる黒子役を望み「僕と組む投手はみんな２桁勝たせたい」と意欲をたぎらせた。

　オリックスの日本一に貢献した扇の要は、ファイターズ仕様へ、思考の切り替えを進めていた。愛媛の松山から沖縄へ移動し、現在は広島の田中広輔内野手（３３）、ロッテの中村奨吾内野手（３０）らと一緒にハードな練習をこなしている。

　夜のフリーな時間は、動画で日本ハム投手陣の投球をチェックしているという。フォームや球種など特長を頭に入れ、配球をシミュレーション。「イメージは湧きますね。なぜ、この球を多く使わないのかなとか、疑問も出てきましたけど、本人と話をしないとわからない。これから話していきたい」と２月のキャンプに備え、予習を怠らない。

オリ時代には宮城とバッテリー「いろんな引き出しを増やす」経験還元へ意欲

　特に組んでみたい投手として、高卒３年目を迎える左腕の根本悠楓投手（１９）を挙げた。「僕自身、左投手と組むことが多いですし、若くてすごくいい球を投げる印象がある。ここからいろんな引き出しを増やして実力を上げて、２桁勝てるように協力したい。長いイニングをまだ投げられていないので、その手助けができたら」

　オリックスでは、根本がお手本とする宮城大弥投手（２１）と組んだ実績がある。培ってきた経験、ノウハウは惜しみなく、還元するつもりだ。「目立ちたがり屋ではないので、投手に注目してもらえれば」と謙虚に振る舞う伏見が、ファイターズに新風を吹き込む。