松本剛 今年こそ野村と球宴出る! 野村のフル出場達成で「松本賞」も 伊江島自主トレ
昨季はともに辞退 「2人でオールスターに必ず出よう。ファン投票1位で行こう」
今年こそ、2人でオールスター出場だ! 日本ハムの松本剛外野手(29)、野村佑希内野手(22)、郡拓也捕手(24)、細川凌平内野手(20)が16日、自主トレ先の沖縄・伊江島でオンライン取材に応じた。松本は「夢の一つ」という球宴への熱い思いを明かした。昨年は初選出されたものの、直前に左膝を骨折して辞退。新型コロナ陽性で同じく出場を断念した野村と「2人でオールスターに必ず出よう。ファン投票1位で行こう」と〝再選〟を誓った。一方、野村は先輩に「松本賞」をおねだり。目標の全試合出場を達成した際には、ご褒美をもらう約束を取り付けた。
球宴はシーズンの成績には関係ないお祭りだ。それでも松本剛にとっては、他の何にも変えられない大切な試合だった。昨季は開幕から安打を量産し、ファン投票、選手間投票で初選出。しかし、左膝を骨折して無念の辞退となった。「オールスターは夢の一つだった。(悔しさは)めちゃめちゃ強いです」と、今も出場を熱望している。
後輩の野村も昨季同じく初選出されながら、新型コロナの陽性判定を受け辞退した。「今日ちょうど、アップ中に2人で辞退したなって話になった。今年こそは一緒に出ようって、ジェイ(野村)からも言われた」と、2人の思いは一つだ。シーズン序盤の活躍が選出の鍵。「前半戦からMAXでいこう」と、ともにスタートダッシュを決め、ファン投票1位を勝ち取るつもりだ。
松本剛「全試合スタメンが第一目標。とにかく勝つチームを首脳陣とつくっていけたら」
新庄監督が「トライアウト」と位置づけた昨季、打率.347で初の首位打者を獲得し、今季のレギュラーを確実にした。同学年の近藤がソフトバンクに移籍し、打線の核を任される立場だ。「全試合スタメンで出たいっていうのが第一目標。僕が引っ張っていく選手にならないといけないなとすごく感じている。とにかく勝つチームを、首脳陣と一緒になってつくっていけたら」と中心選手としての自覚をにじませた。
この記事は有料会員限定です。
登録すると続きをお読みいただけます。
新球場で行われる記念の開幕戦は「1番」での先発起用を望んでいる。「開幕戦だけは1番で使ってほしい。(新庄監督に)言っておいてもらっていいですか」と報道陣に〝援護〟を依頼するほどだ。「143試合分の1って言いますけど、今年に関してはそうじゃない。特別な試合になるのは間違いない。何としても試合にまず出たいですし、何としても打ちたい、そして何としても勝ちたい」と力を込めた。
「松本賞」の条件 野村は3割orフル出場提示も
一方、プロ5年目を迎えた野村は「松本賞」に狙いを定めた。投手陣では、すでに加藤貴が西村、生田目に「加藤賞」を設定済み。「ちょっと僕も(松本剛に)おねだりしてみたい。今、欲しいものがないので、現金にしようかな(笑)。何か見つけて、おねだりしようかなと思います」。好成績と引き換えに、豪華賞品をゲットするつもりだ。
簡単にもらえるとは思っていない。受賞のハードルは、あえて高く設定した。入団以来、けがでの離脱を多く経験したことを踏まえ「僕だったらフル出場。今すごい壁にぶち当たっているので、そっちで賞をもらいたい。成績だったら、3割打ったら何かもらいたい」と、3割orフル出場を条件として提示した。
松本剛「レギュラーが1年間、出続けているチームは強い」
野村の希望を伝え聞いた松本剛は「まだ正直、そこまでの選手じゃないって自分自身思っていますけど、そうやって野村が言ってくれているのであれば」と賞創設を快諾。「3割は打てると思っているので、フル出場の方で達成したら何か」とプレゼントを約束し、「やっぱりレギュラーの人間が常に1年間、出続けているチームは強い。そこを目指してほしい」と期待を寄せた。
日本一を目指す勝負の1年。松本剛と野村の活躍が、チームの命運を握っている。その証拠に、ともに今季から1桁の背番号を託された。重責を果たす覚悟はできている。球宴出場や松本賞をモチベーションに、2人で新球場の主役を務め上げてみせる。
■郡のコメント
「もう後がないので今年は勝負と思っている。入団してから結果を出せていない。今年の7年目というのは頑張りどころ。今はもう一回、スピードを求めてスプリントを重点的にやったり、長打ではなくても塁に出てチームに貢献できるような打撃を目指して、(松本)剛さんなどに聞きながらやっている。盗塁も増やしていきたいし、足も使っていきたい。自分らしく『もう怖いものはないぞ』というぐらいの積極的なプレーをしていきたい。レギュラーに定着している立場ではないので、2月1日にピークをもっていってアピールしたい。『きれいなヒットだけじゃない』というのを剛さんを見ていて思ったし、どれだけ泥臭くても野手の間に落ちればヒットになる。頭を使ってずる賢く出塁するのも手。剛さんから打席の中での考え方だったり、ボールの待ち方は聞いてます」
■細川コメント
「力負けしない体や、1年間フルで戦える体力をフィジカルの面でやってきた。スピードやジャンプのキレは限界があるので次はパワー。どう上げられるか取り組んできた。ウエートの数値や速度も全然変わってるので、レベルアップしたと感じる。打たないとレギュラーを獲れないので、(松本)剛さん含め、野村さんや郡さんにいろいろ聞きながら見て学んでいる。ボスからも言われてるように、三振の数を減らさないといけない。コンタクトする能力や低めのボール球、変化球を振らない、というところは昨シーズン終盤からフェニックスにかけてちょっと良い感覚だった。そこは継続しながら練習し、コンタクト率を上げて、捉えるべき球をどれだけ一発でインフィールドに飛ばすか意識してやっている。自分のモットーは『一日一日、全力で100点満点をやり切って、やり残したことが無いように終える』。2月1日もやりきりたい。開幕スタメンを獲って、1年間、1軍で優勝に貢献するのが目標。自分の長所は内外野できるのが強みなのでセカンドや、外野を狙いたい。バッティング面では(松本)剛さんが見てアドバイスをくれる。学ぶことしかない。『あとはタイミングだけだよね』って言っていただいた」