二刀流ドラ1矢沢 大谷以来の快挙狙う 開幕戦で右翼スタメンだ!
新人合同自主トレで初の外野守備&室内フリー打撃
「開幕・右翼」で大谷ロード踏襲だ! 日本ハムのドラフト1位ルーキー・矢沢宏太投手兼外野手(22)=日体大=が17日、千葉・鎌ケ谷の球団施設で新人合同自主トレに臨み、初めて外野守備練習と室内フリー打撃を行った。投打二刀流だが、開幕戦は「右翼」での先発を狙っている。新人が右翼で開幕スタメンに名を連ねれば、球団では2013年の大谷翔平投手(28、米エンゼルス)以来。偉大な二刀流の先輩と同じ守備位置でのデビューを思い描きながら、みっちり汗を流した。
鎌ケ谷スタジアムの外野でも、イメージはエスコンフィールド北海道だ。人工芝だった大学時代とは違い、天然芝で外野ノックを受け「人工芝はある程度ゴロがきれいに飛んで来るけど、ここは天然芝で一球一球バウンドの仕方が違った。あらためて簡単ではないと感じた」とレベルアップの必要性を痛感しつつ、「外野守備をきっちり学んだことがないので、ここから伸びしろがあると思う」と前向きに振り返った。
守備力アップへ 「新庄監督には送球の意識を聞いてみたい」
これまでは投手やDHでの試合出場が多く、外野手としての経験は多くない。今後はチームメートの五十幡や、外野守備の名手だった新庄監督の現役時代の映像などを参考に腕を磨くつもりだ。「五十幡さんは足が速く、ボールに対するチャージも速い。打球に合わせながらスピードを保つのはすごい技術。僕もスピードが売り。良いものを吸収したい。新庄監督には送球の意識を聞いてみたい」と目を輝かせた。
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大谷と同じ右翼での開幕スタメンを勝ち取るためには、打撃でのアピールも欠かせない。この日は室内で初のフリー打撃に臨み、快音を連発した。昨季現役を引退したばかりの長谷川凌汰さんは打撃投手を務め「1球目、(育成3位の)山口と(ドラフト5位の)奈良間はファウルを打った。矢沢だけはしっかり芯でコンタクトして前に飛ばしていたので、すごいなと思いました。身長は低いけどパンチ力がある。(ソフトバンクの)今宮さんみたいな感じ」と絶賛した。
熾烈な外野のポジション争いにも泰然自若
プロの打撃投手と初めて〝対戦〟したドラ1ルーキーは「すごく良いボールを投げてくださって、自然と10割近く力が入りました。すごく楽しかったです」と笑顔。「1球目を見て速っ!と思って、パッと打ちました。1球目に関しては変な力みがなく、いい反応だった」と充実感をにじませた。
外野のポジション争いは熾烈(しれつ)だ。昨季、首位打者を獲得した松本剛は当確。残る2つのポジションを浅間、今川、五十幡、万波、江越、木村らと奪い合うことになる。それでも矢沢はぶれない。「周りと比べてしまいがちだけど、自分は自分。しっかりしたプレーを続ければ、試合に出られる確率は高くなる。周りと比べるのでなく、自分がしっかりやっていきたい」と〝矢沢流〟を貫く覚悟を口にした。
まずは春季キャンプ初日の紅白戦でアピール 「しっかり準備をしたい」
新人合同自主トレは第3クールに入り、徐々に強度が上がってきた。「守備も打撃も走ることも、全てアピールできると思っている。もっと成長して、2月1日からしっかりできる準備をしたい」。春季キャンプ初日の紅白戦が開幕スタメンへの第一関門。見事に突破し、新球場最初の右翼手になってみせる。