小柏 逆襲誓う3年目はリーグ戦全試合出場&自己最多得点だ
■コンサドーレ沖縄キャンプ(17日、金武町陸上競技場)
オフは体づくり「ケガを克服、リーグ戦34試合、2桁得点」が目標
キャンプ6日目は2部練習を実施し、午前はパス回しやサイドチェンジを使った攻撃、午後はアジリティーなど軽めの練習で調整した。FW小柏剛(24)は今季のJ1リーグ戦の完走を宣言した。昨季は相次ぐ故障で苦しいシーズンを過ごしたが、オフにはケガをしない体づくりに着手。今キャンプも順調にメニューを消化し、「ケガなくやれる体をつくるため、フルでこなして良い準備をしたい」と誓った。また、この日から札幌U-18のFW出間思努(いずま・しど、17)、FW飯野珠央(じゅお、17)、MF菅谷脩人(16)の3選手がトップチームの練習に参加。28日まで帯同する予定だ。
プロ3年目を迎える小柏が、今季の目標に「ケガを克服して、リーグ戦34試合に出た中で、2桁得点を取っていかないといけない。取れればチームも上位に食い込んでいける。そこを目指してやっていきたい」と、リーグ戦全試合の出場と自己最多得点を掲げた。
躍動の1年目から暗転 2年目は幾度のケガで2得点止まり
加入1年目の2021年はリーグ30試合に出場し、チーム2位タイの7得点をマーク。シーズン終了後には日本代表にも選出されるなど、順風満帆なルーキーイヤーを過ごしたが、2年目の昨季は状況が一変。大きな壁が小柏の前に何度も立ちふさがった。
この記事は有料会員限定です。
登録すると続きをお読みいただけます。
昨年1月の日本代表招集を故障のために辞退。札幌でのキャンプも、「沖縄は1回ぐらいしか出られず、熊本もあまりできなかったことがシーズンを通して響いた」と振り返る。何とか開幕戦に間に合わせたものの、第4節・横浜M戦(3月12日)の試合終盤に右ハムストリングの肉離れを発症。1カ月ほどで復帰し、第10節・湘南戦(4月29日)で途中出場したが、再び同じ箇所を肉離れしてしまった。リハビリを見てきた大塚俊介フィジカルコーチ(40)は小柏が「ものすごく悔しがっていた」ことを明かす。完全復帰は結局、8月までずれ込み、飛躍を目指した2年目のシーズンはリーグ戦13試合出場2得点にとどまり、前年を大きく下回る成績に終わった。
パーソナルトレーナーつけ筋力アップ 前線3枚ならどこでも任せろ
今季は逆襲のシーズンとすべく、オフには大塚コーチからパーソナルトレーナーを紹介してもらった。「週に2、3回、見てもらって、自分の走り方や体の使い方を改善するため、筋トレをメインとしてトレーニングしてきた」と小柏。キャンプはここまでほぼ全てのメニューを消化しているが、大塚コーチも「今のところはやれている。まだ1週間しかたってないので、やはりこの先ですよね」と、疲労が蓄積してくるキャンプ終盤も見据え、無事にシーズンインできるように細心の注意を払っていく。
ここまで行われている11対11のミニゲームでは、主に両方のシャドーの位置で鋭い動きを見せ、ゴールを何本も決めた。「右シャドーの位置から得点を取る形はできているので、一番やりたいポジション」と話し、さらに「1トップも頭に入れておかなければならないし左シャドーもある。その3つはしっかりやっていきたい」と、前線3枚はどの位置でもできるように準備していく。
インスタで〝笑〟撃『グリズリーつよし』がピッチで大暴れだ
今年は新年早々、周囲を驚かせた。元日にインスタグラムのアカウント名が『グリズリーつよし』に突然変更された。「(変更したのは)地元の友達だけど、かなり焦りました」。同SNSの設定上、30日間は名前の変更ができないため、困惑した小柏だったが、サポーターの間では大ウケで、逆に「フォロワーが増えて、結果的にはおいしかった」と、災い転じて福に結びつけた。
ちなみに「グリズリー」とは北米に生息するヒグマの一種で、オスの平均体重は260キロという巨体であるにもかかわらず、時速50キロで走ることができるという。快足自慢の小柏にはある意味うってつけの名前なのかもしれない。なお、開幕戦を戦う広島のマスコット『サンチェ』も熊をモチーフにしているが、あちらは平均体重70キロのツキノワグマ。どちらが強いかは言うまでもない。隠れ〝熊ダービー〟も制し、開幕からピッチで暴れまくる。