新加入MF小林が札幌〝今季1号〟FK弾 J2町田と初対外試合
■コンサドーレ沖縄キャンプ(19日、金武町陸上競技場)
▽練習試合(45分×2) 札幌1-2町田
ボランチで先発し攻守で好プレー FKは「練習と同じプレーができるのが強み」
期待の新戦力がいきなり鮮烈なインパクトを残した。トレーニング8日目はJ2町田と今季初の練習試合を実施。神戸から新加入のMF小林祐希(30)は1本目にボランチで先発出場。18分に同点ゴールとなる直接FKを決めたほか、攻守両面で好プレーを見せ、上々の札幌デビュー戦となった。
ペナルティーエリア手前の約25メートルの距離で、正面やや右の位置からのFK。小林の左足から放たれたボールは、壁を越えてゴールに吸い込まれ、札幌の〝今季1号〟となった。キャンプ前のインタビューでFKについて「練習と同じプレーができるのが自分の強み。積極的に蹴りにいきたい」と語っていたレフティーが、その言葉にたがわぬ芸術的なFKをいきなり見せた。
キャンプ疲労で先制許すも流れ変えた 中盤の要、早くも機能
沖縄キャンプで初の実戦。例年以上に走るメニューをこなしてきた札幌は、その疲労もあってか序盤は町田に押し込まれる苦しい展開を強いられ、7分には先制を許してしまう。その後も町田ペースで試合が進む中で生まれた同点ゴール。そこから試合の流れは一変し、札幌がボールを保持する時間が長くなった。
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本格的な戦術練習はこれからという状況の中で、1トップの位置に入ったFW金健煕(27)は前線でボールを収めて攻撃の軸となり、CKからDF岡村大八(25)が惜しいヘディングシュートを放つなど、それぞれが持ち味を発揮する場面が随所に見られた。小林も巧みなボールキープやカバーリングなど、早くも札幌の中盤の要といえるようなプレーを披露。追加点が奪えず主力組中心で臨んだ1本目は1-1のドローとなったが、見せ場は十分にあった。
試合後は「みんな体力的にもピークな中での試合で、内容から言うとそんなに良くなかった。初めての実戦ということで、札幌のサッカーに早く馴染まないとなと感じました」とコメント。FKのキッカーを務めたことについては、「誰も寄って来なかったから。誰も蹴る人いないんだったら蹴ります」と、さらりと言ってのけた。
課題は山積「あと4試合あるので、ゆっくりやっていきたい」
チームとしての課題も挙げた。「今日は守備の部分でうまくはめられなかった。攻撃の時も後ろではGKと連係をとってつなげられるけど、前にボールが入らない。(パスを)入れられるところに人がいても、体力的にも疲れているし、マークに付かれているしで、前になかなかボールが入らなかった。それでサイドチェンジのボールが増えたけど、無理やりやっているから、全部引っかかって逆襲を食らうことが多かったので、もう少しサイドに寄せて逆サイドとか、中にくさびのボールを入れたり工夫はできるのかなと」。沖縄キャンプで最初の実戦。「改善点しか出てこないのは当然なので。あと4試合あるので、ゆっくりやっていきたい」。J1開幕まであと1カ月。チャレンジと修正を繰り返しながら、チームをつくり上げていく。