スポーツ総合
2023/01/20 20:00

札幌山の手PG森岡ほのか 21日にも地元でWリーグデビューへ

21、22日の日立-トヨタ戦でWリーグデビューが濃厚な札山の手のPG森岡

バスケットボール女子U18日本代表

 ウインターカップ全国高校バスケットボール選手権で準優勝した、札幌山の手のU18日本代表PG森岡ほのか(18)が、地元でプロデビューのチャンス到来だ。森岡は卒業後のWリーグ・日立ハイテククーガーズ入りが内定。アーリーエントリー制度で同21、22日に札幌・北海きたえーるで行われる、首位・トヨタ自動車アンテロープス戦にベンチ入りする。

174センチの長身PG

 森岡のプロへの第一歩へ、最高の舞台が用意された。幼い頃からプレーしてきた、なじみのコート。相手は首位を走るトヨタ自動車。174センチはPG登録では、最長タイ。20日に1時間以上、会場で汗を流した森岡は「チームの勝利や、良い内容で終われることが一番。最初なので、自分自身も少し緊張とか焦りもあると思うけど、自分なりにできることを精いっぱい頑張っていきたい。自分の武器は、どこからでも点を取れることや、仲間にパスをしてシュートを決めてもらえること。流れを出せるように、声を出しながら元気にやっているので、見てほしいです」と、トレードマークの愛らしい笑顔をプロのコートでも貫き通す。

1月10日にチーム合流

 1月10日にチーム合流。コンビネーションやセットプレーなど覚えることは多い。14、15日のリーグ戦で初のベンチ入り。出場こそなかったが、間近で国内最高峰のプレーを体感した。「一つ一つのシュートの重み、試合の緊張感とかはすごい。実際に日立の先輩方がプレーしているのを見て、自分も先輩にみたいになりたい」とデビューへの思いが高まった。

内海HC「ぜひコートの上には立たせてあげたい」

 チームのヘッドコーチで2016年リオ五輪女子日本代表の内海知秀HC(64)も「ゲーム展開にもよるとは思うけど、ぜひコートの上には立たせてあげたい。これから彼女が日本のバスケットをけん引していく選手であることは間違いない」と将来性を高く評価する。「やっぱり彼女のあの目ですよね。人を使う目。人を使うためには自分にDFを引きつけなきゃいけない。得点能力もあるので、そういったところは非常にいい」と絶賛。今後は、瞬発的な速さと当たり負けない体づくりを当面の課題とした。

札幌山の手OG15人がリーグで活躍

 Wリーグには札幌山の手のOGが15人プレーする。チームには、アシスタントコーチの高田汐織さん(30)、SF佐藤奈々美(26)、SF関ななみ(22)と3人の先輩が在籍。森岡は「話が合う部分があるので、すごい気を使ってもらえてるし、とっても優しいです」。茨城県内で初めての寮生活に悪戦苦闘しながらも、先輩たちのおかげでチームに溶け込んでいるという。

同高OGの高田AC「高校の先生と密に連絡を取っています」

 高田ACは「ハイテクのバスケも教え込まないといけないので、セットプレーだったりを一番教えている。高校の先生ともよく連絡をしてます。ほのかの良いところだったり伸ばしてほしいところを密に連絡を取ってます。パスもディフェンスもオールマイティーにできると思う。もうのびのびとプレイしてほしい」とエールを送る。当日はハーフタイムにウインターカップ準優勝の報告会が予定されており、札幌山の手のチームメートや家族も訪れる予定だ。

1年生主将時の14番を背負う

 背番号は14番。森岡が同高初の1年生主将に就任し、ウインターカップ4強入りした時に背負った思い入れのある数字だ。昨年12月の最後の大会では準優勝。6試合165点で初の得点女王に輝き、アシスト38本、3点シュート成功数20本で、主要3部門を制覇。ベスト5に当たる優秀選手賞も受賞した。「あのウインターカップがあったからこそ、3年生でああいう試合ができたと思う。あそこをきっかけに、自分は今ここまで来れていると思うので、あの時の悔しさを忘れずにやろう」。強豪で主将の重圧を背負い、チームをまとめる苦労などを味わった、自らの原点ともいえるナンバーの刻み込まれたユニホームを背負い、生まれ故郷から挑戦が始まる。


【アーリーエントリー制度】 2016―17シーズンから、将来の活躍が期待される若手競技者に、早期に活動の場を提供することにより、若手選手の育成とリーグの戦力向上を図ることを目的にスタート。札幌山の手OGでは、18―19シーズンのトヨタ紡織サンシャインラビッツの東藤なな子(22)以来となる。

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